現場リポート REPORT

防水検査



「ふるさとと繋がる家」は断熱工事が完了し
全ての断熱材が充填されました。

続いての工程は、
仕上げにかかる前の重要な工程になります。

それは防水工事です。
暮らしの中で建物の中への雨水の侵入は
あってはならないことであり、
工務店側からすると致命的な欠陥を
もたらすことになってしまいます。

そのあってはならないことを防ぐべく、
中島工務店では防水工事が完了した時点で
施工課長による防水検査を
全棟で実施しています。



防水検査



検査員は中部住宅部の
施工課長である小南貴志。
中津川支店から駆け付けました。

まずは設計図を見開き、
サッシや換気扇等の開口部の位置、
また、外部の電気配線等、
それらの防水処理の施工状況を細かく
かつ厳しく検査していきます。



外部の透湿防水シートは
デュポン社のタイベック、
ハウスラップです。

この製品は高密度ポリエチレン不織布で、
優れた透湿性と防水性を兼ね備えています。

すなわち空気を通して
水を通さないシートなのです。

まさに家ごとラップすることになります。

タイベックは、建築分野以外にも
医療用滅菌包材、化学防護服、
農業工業用資材等、
様々な用途で幅広く利用されています。



しかし、家ごとラップすると言っても
必ず開口部があるわけで、
その一番大きなものはサッシです。

サッシ周りはタイベックを
切り取ることになるので、
その周りは綿密に
防水テープで貼り付けていきます。



換気扇や給気口等の塩ビパイプ周りは
指定のディメンションシートで被い、
防水テープで
しっかりと貼り付けていきます。



電気配線の貫通部分については、
幹線導入口やCD管の導入口、
さらには外灯や屋外コンセント等にも
専用の部材と防水テープで
雨水の侵入を防ぐ施工をします。



ベランダのFRP防水も同様、
その施工手順や勾配の取り方、
また、ドレイン周りの状況も確認します。

上の穴がオーバーフロー用、
下の穴が排水口になります。

サッシの掃出し部との取り合いも
重要なポイントです。



FRP防水工法は、
その設置部分によっては
放水の役割と同時に
防火の役割も担っていますので、
屋根材と同様に
防火構造の認定は不可欠です。



こうして防水検査は終了。

検査記録として是正指示書を
現場担当者に発行し、
是正後に現場担当者は
是正報告書を検査員に提出します。

勿論それが承認されなければ
検査は合格となりません。

お施主様に対しては、
監理者による工事監理日誌を提出して
その旨を報告します。

さらに、これらの報告書は
中部住宅部の全員に配信され
共有しています。

このように各段階での検査を
厳しく実施していますが、
その他現場担当者は
自主検査によって自らの施工箇所を
客観的に検査することも行っています。

設計施工での“甘え”や
“見て見ぬふり”を皆無にし、
任せられる工務店を目指しています。


次回は、お施主様との施工定例打合せと
住設機器の打合せの様子を
リポートいたします!



設計・監理 小林尚長