現場リポート REPORT

気密施工



今回は前回に引き続き、
気密施工について説明します。





断熱・気密



断熱と気密の違いの一つに
数値化できる段階の違いががあります。
 
断熱の性能は「設計」の段階で
断熱材の仕様や厚み等から
ある程度決められます。
 
しかし、気密の性能は
「施工(実際の工事)」で決まってきます。
設計の段階では数値を出せません。
 
また、正確に数値を出す場合は
専用の検査をしなければいけません。



 

C値(相当すき間面積)



気密がどれだけ取れているかを
数値化した値になります。
 
家全体のすき間面積 / 家全体の延床面積
で求められます。
 
簡単に言うと
数字が低い方がすき間が少ない
ということです。




 

気密測定



開口部が付いた段階で
気密測定を行いました。



気密測定は開口部を取り付けた段階で1回、
完成した段階で1回の合計2回行います。
 
なぜ2回行うかというと
完成後1回のみだと何か
不具合が発生していたときに
直せないからです。

逆に開口部を取り付けた後に1回だけだと
実際に生活するときと
数値が異なる可能性があるため
2回行います。
 
今回の開口部を取り付けた段階での
測定結果はC値0.69でした。

どれくらいの大きさかというと
建物全体に対してはがき半分程度です。

職人さんと一緒に確認することで、
どこから空気が漏れていて
どうすればよくなるかを
その場で検討できます。



 

気密テープ・防気カバー



開口部は気密テープ(白)が
貼ってあります。



コンセント・スイッチのボックスは
防気カバーを取り付けて使用しています。

この防気カバーは壁の中を通る空気を
室内に入りにくくしています。
 
さらにその上から
気密テープを貼って蓋をすることで、
より空気が漏れにくくなります。


窓などの開口部はじめ、
給気・換気部分も気密テープを施工して
漏気が少ない建物にします。

数が多くて大変な作業ですが、
小さな隙間でも合わせれば
大きな隙間と同じなので
全ての箇所に施工します。





東京支店 小此木恒