現場リポート REPORT

壁面防水



今回の現場レポートは壁面防水です。

木材の天敵の一つが水になります。

雨が壁の内部に
染み込まないようにすることが
木材の耐久性に大きく関わってきます。



 

壁面防水シート



外周部の付加断熱が終わってから
防水シートを施工していきます。

すき間ができないように
シートが上下で切れる場合は90mm以上、
横で切れる場合は150mm以上
重ねて貼ります。



換気扇やダクトが
壁を貫通しているところは
防水シートを切って貫通させ、
防水シートの上から
濃い緑色のウェザータイトと呼ばれる
すき間を塞ぐシートを取り付けます。

設置する際にシートに入れた切込みから
雨水が侵入しないように
防水テープを囲むように貼っていきます。

銀色の部分が防水テープです。
厚みがあり裏面は黒くべたべたしています。
一度貼り付けると取るのはかなり大変です。

手についてしまったことがありますが、
たわしで擦りながら洗っても
なかなか落ちなかったので、
しっかりした粘着性があり
防水性は高いと思います。

テープは右と左を貼ってから
最後に上に貼る
神社の鳥居の様な貼り方をしています。

この貼り方には意味があり、
雨水は上から下に流れていくので、
上から水が入りにくいように
テープとテープの継ぎ目が
下向きになるよう工夫されています。

下のテープを貼らないのは節約のためでなく
水がテープの内側に侵入しても
ウェザータイトに溜まらず下に流れていき
防水シートの内部に
水が入るのを防ぐためです。



壁面防水は屋根の下までしてありますが
中段に見えている梁桁の下部分に
板材を貼ってしまうため、
上部は見えなくなります。






防水検査



外部の防水シート・樹脂サッシの
施工が終わったタイミングで
防水検査を行いました。

外壁部分に実際に散水を行い
室内に水が漏れていないかを
外部の散水班と内部の漏水確認班に分かれて
チェックしていきます。

雨漏りの原因の8割が
窓・扉などの開口部と、
換気扇をはじめとするダクトが
貫通している部分からです。



社内の検査は検査する物件の設計者と
現場監督以外の第三者を含めることで
より公正に行われます。

窓・ダクトなど外周部の壁の中でも
防水シートを貫通している部分を
重点的に検査し、
漏水もなく無事合格しました。

検査に合格してから
外壁の下地材を貼っていきます。

防水シートは家が完成してからは
貼り替えることが難しい重要な箇所で、
不具合があると住み始めてから
大きな影響が出てきます。

そのため、しっかりと検査して
確認することが大切です。
 


他にも社外のJIOによる基礎配筋検査や
前回の現場レポートで紹介した気密測定、
社内の木材検査など
様々な試験を様々な人が確認することで
瑕疵(かし)をなくすようにしています。




東京支店 小此木恒