現場リポート REPORT

外壁仕上げ



「城田寺のいえ」は外壁の仕上げが
工程よりかなり遅れましたが、
なんとかお盆までには完了し
仮設足場を撤去することが出来ました。
 
本来の工程だと6月下旬には
仮設足場が撤去される予定でしたが、
長梅雨の影響を受けて
1ヶ月半も遅れてしまいました。

一旦ブレイクが入った現場リポートですが
今回はようやく外壁仕上げの
リポートをしたいと思います。




「城田寺のいえ」の外壁は、
軽量モルタル下地のジョリパット・
エンシェントブリック仕上げです。


まずは、耐力面材に貼った
透湿防水シートの上に
通気用の縦胴縁を設置します。
 
そしてその上にラスを張り付けます。



建物の角(出隅み)部分は
鉛直のラインが乱れないように
糸を張って下地の仕上げ代を指示します。



軒天から土台水切りまで
しっかり糸を張ります。



採用した工法は
スチライト工業の責任施工対応商品
「K2通気胴縁工法」です。
 
この工法は壁体内に侵入した湿気や
防水紙を抜けてきた雨水を
通気層で排出し、
常に壁体内は湿気の低い状態を保つため
耐久性の高い外壁構造となります。
 


下地用の軽量モルタル「K2モルタル」を
攪拌ししっかり練ります。



まずは建物の角(出隅み)に
先ほど張った糸に合わせて
専用の役物(役物)部材を取り付けます。
 
そして面全体に軽量モルタルを塗って
下地の下塗りを仕上げていきます。
 


下地の下塗りの後は下地の上塗り、
そしてファイバーネットを伏せ込んで
下地の軽量モルタルが仕上がっていきます。
 


下地の軽量モルタルが仕上がりました。
ここまでが下地の工程になります。



下地工程が完了すると
今度は仕上げ工程です。
 
まず最初に仕上がった下地面を
シーラー処理します。
 


ローラー刷毛で丁寧に塗っていきますが、
ここからは時間との戦いになります。
 
シーラー処理から次の工程の指定時間は
3時間以上48時間以内。
 


次の工程は主材の下塗りです。
ステンレス製の金鏝(コテ)で
平滑に塗っていきます。
 
シーラー処理から丸二日以内に
終了することが求められますので、
その間に雨天があってはいけません。

ここが工程管理の難しいところです。
 


仕上げ材のジョリパットです。
アイカ工業の製品です。
 
ジョリパットは塗り壁の
温かみあるデザインが実現でき、
高耐久で色あせしにくい建材です。
 
またひび割れが起こりにくく
美しさが長く続くことも特徴です。
 


基材をスプレーガンで
吹付けながら先行し
時間を置かず追い掛けながら
鏝で仕上げます。
 
2人1組で
テンポよく仕上げていきます。
 


こうして凡そ200㎡の外壁が
すべて仕上がりました。





いよいよ仮設足場の撤去の日がきました。
「城田寺のいえ」がベールを脱ぐ時です。
 


仮設足場が撤去され
「城田寺のいえ」の全貌が現れました。
 
中島工務店ではとても珍しい
屋根の形状が寄棟のスタイルです。
 


グレーの明るい色で
美しいテイストに仕上がりました。
 
ようやく仮設足場がなくなりましたので、
外周りの外構工事に
取り掛かることが出来ます。
 
 
こうして「城田寺のいえ」は
外装工事も終わり、
内装工事が佳境を迎えようとしています。
 
外構工事も始まります。
 
 
次回は内装仕上げの
リポートをしたいと思います。
 
どうぞお楽しみに!
 
 

 
設計・監理 小林尚長