現場リポート REPORT

外壁左官工事



今回の現場リポートは
外壁左官工事を紹介したいと思います。





透湿防水シート・ラス網



木ズリを取り付けた壁に
透湿防水シートを貼り、
その上からラス網を取り付けました。

ラス網とはモルタルを塗りつける際に
下地として使われる金網のことです。
モルタルが剥がれ落ちるのを
防止する役割があります。

今回は「波型」ラス網という
種類を使用しました。

他にも平ラスやハイラスといった
種類がありますが、
モルタルを塗りつける際には
波型ラスが多いです。

波型ラスは文字通り波のような
凹凸を繰り返している金網です。

この波がモルタルを厚塗りしても
剥がれ落ちにくくしています。

コンクリートやモルタルは
アルカリ性です。
そのため、ラス網は
アルカリ性に対応できる
亜鉛メッキ鋼板を使用したものが
多くなっています。
 





下塗り



成増のいえの外壁左官は
高千穂シラスの「そとん壁」を
使用しました。

そとん壁は下塗り・上塗り・
仕上げ塗りと3回塗ります。

波ラス網を取り付け終わってから
左官の下地塗りを行っていきます。
 

壁から出ている
緑のテープが貼られた部分は
エアコンの配管用のスリーブです。

左官で埋まらないように
注意して塗っていきます。

成増のいえは東・南・西の3面と
明かり取り用の北面窓付近が
左官仕上げです。
 

東側の玄関周りです。
 
壁の下に見える基礎部分と外壁の部分は
繋がっているように見えますが、
壁の方が通気層などが取り付けられる分、
少し厚くなっていて繋がっていません。

玄関ドアが高い位置に
ついているように見えますが、
外構工事の際にコンクリートで
アプローチをつくり、
基礎の立ち上がり近くまで
コンクリートで埋めるため
問題ありません。
 

南側の窓周りです。
 
木製の戸袋やサッシには養生をして
左官が付かないようにしています。
 

西側の左官壁です。
西側は勝手口を境にして
南側(写真手前)が左官仕上げ、
北側(写真奥)が板壁になっています。
 

北側の明かり取り用の窓付近です。
屋根に左官が付かないように
養生がしてあります。



 

養生



下地を塗る前に窓・ドア・戸袋などには
テープやマスカー
(テープに薄いビニールシートが付いたもの)
で養生をしました。



下塗りの左官から網が見えています。
これはクラック防止ネットと
呼ばれるものです。

このネットを左官の中に入れることで
ひび割れをしにくくしています。

下塗りの段階で網目が見えていても
上塗りや仕上げ塗りで見えなくなります。



 

上塗り・仕上げ



下塗りが終わって完全に乾ききる前に
上塗り・仕上げ塗りを行いました。

成増のいえではステロゴテ仕上げという
少し粗い仕上げにすることで
外観に変化をつけています。
 


高窓まできれいに塗り上がりました。

クラック防止ネットも
この時には見えてきていません。

枠周りもきれいに塗ってあります。

 
左官工事も終わり、
建物の外部はほとんど完了です。

あとは内部の造作工事と
外構工事が続きます。



東京支店 小此木恒