屋根工事
![](/images/sys/resize/780x0/2354fe1ef1588c859f54c2cf1d32b0ec.jpg)
2020年4月30日に
上棟式を終えた「城田寺のいえ」は、
すぐさま屋根工事に取り掛かりました。
上棟式を終えた「城田寺のいえ」は、
すぐさま屋根工事に取り掛かりました。
「城田寺のいえ」は
中島工務店の家づくりでは
数少ない“寄棟(よせむね)”という形状です。
中島工務店の家づくりでは
数少ない“寄棟(よせむね)”という形状です。
これはお施主様の強いご要望で、
屋根形状は寄棟で
瓦は平板瓦でとのことでしたので、
屋根形状は寄棟で
瓦は平板瓦でとのことでしたので、
ご提案時よりそのように
設計をさせていただきました。
設計をさせていただきました。
![](/images/sys/resize/780x0/3513f3283e09570e64715723c0e0c598.jpg)
まずはルーフィングを紙押さえで留め付け
“瓦桟”となる下地取り付けのための
墨出しをします。
“瓦桟”となる下地取り付けのための
墨出しをします。
ここで流れ方向の瓦を割り付けるのです。
![](/images/sys/resize/780x0/1f31d8d73315d514991ac881d4a9afe3.jpg)
そして最初に
水下側の軒先部材“広小舞”を取付け、
墨に合わせて瓦桟を取り付けていきます。
![](/images/sys/resize/780x0/19cf39666789222071951208b4c9f9c5.jpg)
“瓦桟”は水下側から取り付けていきます。
この“瓦桟”の役割はステンレスビスで
瓦1枚1枚を留め付けていくための
下地になります。
瓦1枚1枚を留め付けていくための
下地になります。
![](/images/sys/resize/780x0/d9894541779a4b719cac38e4c92ee5a2.jpg)
棟には棟換気部材の
“ザ、換気Ⅱ”(浅野化学)を使用しています。
“ザ、換気Ⅱ”(浅野化学)を使用しています。
これは“切妻(きりづま)”形状の屋根でも
同様で棟換気として標準採用としています。
同様で棟換気として標準採用としています。
ただ“寄棟”は棟の水平距離が短く
必要な換気量を確保できないため、
必要な換気量を確保できないため、
小屋裏換気扇を併せて設置しました。
![](/images/sys/resize/780x0/f0b08a67e1415e50dfbf13b855ed02bf.jpg)
採用したのはSEIHOの
“風之介ブロアー”主に熱気対策用です。
“風之介ブロアー”主に熱気対策用です。
システムコントローラーで
小屋裏の温度を感知し
自動で入切の切り替えをしてくれます。
小屋裏の温度を感知し
自動で入切の切り替えをしてくれます。
![](/images/sys/resize/780x0/fa82f3070ceec5a8beefa2e83550df9c.jpg)
下屋の小屋裏換気部材は
“ゲヤピア”(ふたば商事)です。
こちらも標準採用。
“ゲヤピア”(ふたば商事)です。
こちらも標準採用。
瓦の形状に関係なく使用できるので
和瓦、平板瓦、S瓦でも
難なく取り付けられます。
和瓦、平板瓦、S瓦でも
難なく取り付けられます。
ここまでは瓦を葺くまでの準備段階です。
2020年5月連休明け
新型コロナによる緊急事態宣言は
この時はまだ解除されていませんが、
この時はまだ解除されていませんが、
晴天のもと、瓦揚げが始まりました。
![](/images/sys/resize/780x0/3fa4ff33286752f81e0e6dab79c4af9d.jpg)
瓦揚げ用昇降機で
一気に瓦を屋根に揚げていきます。
![](/images/sys/resize/780x0/fdb7b3ff5dbf8c2b5c54124b19b61aaa.jpg)
使用する瓦は“F FLAT”(新東)の平板瓦です。
色は銀黒。重みのある深い色をしています。
色は銀黒。重みのある深い色をしています。
いぶし色より黒っぽい銀色で
重厚感があるので多く採用される色です。
重厚感があるので多く採用される色です。
![](/images/sys/resize/780x0/eb8253c032686837b327edfc21406220.jpg)
“寄棟”の象徴として
以前は隅棟を採用していましたが、
今は“廻り隅瓦”を標準としています。
以前は隅棟を採用していましたが、
今は“廻り隅瓦”を標準としています。
棟に冠のように被せるのではなく
平部と同一面で納まるので
一体感がありスッキリします。
平部と同一面で納まるので
一体感がありスッキリします。
少々割高になりますが
その価値はそれ以上のものになります。
その価値はそれ以上のものになります。
![](/images/sys/resize/780x0/c8d2d5f31ff19888e154b7fff25cb2d4.jpg)
当然ですが、
瓦は水下側の軒先から葺いていきます。
瓦は水下側の軒先から葺いていきます。
軒先先端の“広小舞”と“瓦桟”に瓦を据え、
1枚1枚丁寧に位置を決め
ステンレスビスで取り付けます。
1枚1枚丁寧に位置を決め
ステンレスビスで取り付けます。
![](/images/sys/resize/780x0/7a3ff8c4e2da23ddf04811d924e4824b.jpg)
軒先が一直線に揃いました!
下から見上げると
このラインがよく見えますので
特に神経を使うところです。
このラインがよく見えますので
特に神経を使うところです。
![](/images/sys/resize/780x0/208c0b22e07ec20bf0e3173f013a0f3b.jpg)
軒先から葺き始めた瓦は
頂点の棟に向かって
1枚1枚丁寧に葺いていきます。
頂点の棟に向かって
1枚1枚丁寧に葺いていきます。
“切妻”の場合は一列ずつ
順番に昇っていきますが、
順番に昇っていきますが、
“寄棟”の場合は渦を巻くように回りながら
棟に向かって昇っていきます。
棟に向かって昇っていきます。
![](/images/sys/resize/780x0/dc491eb13d176915622facf8decf76a7.jpg)
下屋には“谷部”がありますので
瓦を葺く前にガルバリウム鋼板で
加工して取り付けていきます。
瓦を葺く前にガルバリウム鋼板で
加工して取り付けていきます。
ここは板金屋さんの仕事。
手際よく分担して作業を進めます。
手際よく分担して作業を進めます。
![](/images/sys/resize/780x0/9f36b73b578831f72c979a527a4d5210.jpg)
大屋根に続いて下屋も同じように
軒先から瓦を葺いていきます。
![](/images/sys/resize/780x0/b920c0ced349a07f90a55ea85eff19de.jpg)
下屋と壁が取り合うところは
“のし水切り”を取り付けますが、
“のし水切り”を取り付けますが、
その下地は木材を加工して
大工さんが取り付けていきます。
大工さんが取り付けていきます。
![](/images/sys/resize/780x0/bfdf08e95b03f75036e5fe0fafd7f285.jpg)
“谷部”と“のし水切り”が
綺麗に納まったところで
屋根工事は完了です。
約2週間の工程でした。
綺麗に納まったところで
屋根工事は完了です。
約2週間の工程でした。
“寄棟”は“切妻”に比べて
より多くの手間と時間がかかります。
なのでその分やり甲斐もあります。
より多くの手間と時間がかかります。
なのでその分やり甲斐もあります。
![](/images/sys/resize/780x0/50c226f655aa7549902a6a29f3eb06c0.jpg)
手前にある突起物は何だと思いますか?
これは“雪止め瓦”です。
これは“雪止め瓦”です。
雪止めって
多雪地域だけ使用するものと
思われがちですが、
そうではないのです。
多雪地域だけ使用するものと
思われがちですが、
そうではないのです。
たまにしか雪が降らない地域の方が
屋根に積もった雪への意識が低いうえ、
屋根に積もった雪への意識が低いうえ、
すぐに雪が解けて落雪し易く
危険性も高いので、
危険性も高いので、
中島工務店の家づくりでは
屋根形状や屋根の仕様に関係なく
原則として設置しています。
屋根形状や屋根の仕様に関係なく
原則として設置しています。
どうぞ葺き上がりをご覧ください!
“廻り隅瓦”が一直線に
棟に向かって揃っています。
“廻り隅瓦”が一直線に
棟に向かって揃っています。
平板瓦が重なる横のラインが強調されて
とてもスッキリして見えます。
とてもスッキリして見えます。
![](/images/sys/resize/780x0/cf62b6f574c1074afd97bad5290700df.jpg)
縦、横、斜め!
どこを見てもピッタリ揃っていて
気持ちいいです。
どこを見てもピッタリ揃っていて
気持ちいいです。
このアングルで撮れるのは
工事関係者の特権ですね!
工事関係者の特権ですね!
![](/images/sys/resize/780x0/7c1e2037ebf35ad214d7ecb9bdc8c3a7.jpg)
「城田寺のいえ」は屋根工事が完了し、軒先から軒裏の仕上げ、そして樋の取付けへと進みます。
サッシの取り付けも完了しましたので、順次外壁の仕上げへと工程は進んでいきます。
仮設足場が解体されてベールを脱ぐ日も近づいてまいりました。
次回は建物の性能の部分である
断熱工事をリポートいたします。
断熱工事をリポートいたします。
どうぞお楽しみに!
設計・監理 小林尚長