お客様の声 VOICE

注文住宅

お金には代えられない経験-S様邸


今回はS様ご夫妻と
担当設計士・小林の3人で
家づくりの思い出を振り返りました。



海外転勤目前
「今しかない」と土地を購入



-Cさん(奥様)のご実家が
製材業を営んでいる縁で
当社で建築していただきました。

やはり、最初から木の家を建てたいと
思っておられたのですか?



奥様・Cさん
特に木の家を建てたいと考えるまでもなく
それが当たり前だと思っていました。

結婚後は転勤族なので
ずっと社宅に住んでいましたが
いずれ自分の家を建てるという気持ちは
変わりませんでした。

ご主人・Nさん
私は戸建に住んだことがありませんでしたし
戸建にするとしても建売を買うのが
普通だと思っていたので、
土地を買って自前で建てるなんて
想像もしていませんでした。

ですから、
妻が家を建てると言い始めたときは
本気にしてなかったんです。


-当時住んでいた社宅があった学区で
土地を探しておられましたね。


Cさん
環境のよい地域で
子どもも学校を気に入っていたので
この学区内でいい土地があればと
思っていました。

でも、なかなかいい土地がなくて。

Nさん
そんなときに広告で妻が
今住んでいるこの土地を見つけました。

広さはちょうどよかったのですが
形が・・・。
間口が狭くて縦長だったので、
ここにどんな家が建つのか
見当もつかず戸惑いました。

それで小林さんに
土地を見てもらったんです。

設計士・小林
S様ご夫妻が土地を探し始めたころに
当社社長の紹介で
私が担当することになっていました。

S様は特に南面の間口が狭いことを
気にしていらっしゃいましたが
実際に見ると間口に対する
奥行の比率が十分あり、
家族4人が暮らすには
十分な生活空間を構成できると
わかりました。

前面道路が一方通行で
交通量が少ないなど周辺環境もよく、
いい家が建つだろうと判断しました。


-土地を購入する前にプロに見てもらうと
どんな家が建つかイメージしやすくなるので
買うかどうかの判断もしやすくなりますね。


※購入前に住宅会社に土地を見てもらう
メリットについてはこちらをご覧ください
土地探しのコツ

Cさん
南北に長い土地なので
陽当たりが心配だったのですが
小林さんが
「中庭をつくってもいいね。
おもしろい家ができると思うよ」と
言われたので決めました。

周辺環境に関するアドバイスも
参考になりましたね。

Nさん
購入を迷っているときに、
ちょうど3年間の海外勤務の
内示があったんです。

当時住んでいた社宅は
取り壊されることが決まっていて
私たちが戻ってくる頃には
なくなっているとわかっていました。

もし社宅が残っていたら
「帰国してから考えよう」と
思ったかもしれませんが、
なくなるとわかっていたので
「ちょうどいいタイミングかな」と
思って購入を決めました。

Cさん
プランも始めることなく、
土地を買っただけで転勤しました。


想いのこもった何百もの質問を
カタチにしていった



-ヒアリングや
プランのプレゼンテーションなど
要所要所は一時帰国の際にお会いして
進めさせていただきましたね。

ヒアリングでは
どんな要望を伝えられたのでしょうか。


Cさん
まずは木のよさが十分感じられることですね。
それから廊下や階段、トイレなど
家族がよく動く場所が狭いのが嫌だったので
家族の共有スペースをとにかく
広々とつくってほしいとお願いしました。

吹抜けを活かして階段の踊り場に飾られた
大切なコレクション



-最初のプランを見たときは
いかがでしたか。


Cさん
要望は叶えられていたのですが
ちょっと期待したのとは
違っていて・・・。

Nさん
南北に長い土地に対して
一番南に玄関があって、
その先にリビング、
一番北に水廻りという
ごく常識的なプランでした。

中庭のある別案も提案してくれ、
それも悪くはなかったんですが・・・。

Cさん
どちらのプランも悪いわけではないのですが
私のイメージとは違っていて
考え込んでしまったんです。

そしたら小林さんが
「自分で考えてみるとおもしろいよ」と
真っ白な紙をくれました。

たぶん冗談だったと思うんですが(笑)
ちょうど目にした雑誌に
素敵だなと思う家があったので
それを参考にほんとに描いてみたんです。

そしたら小林さんが
「なかなかいいね」と言ってくれて!

その案も取り入れて
設計を進めていくことになりました。

小林
お施主様と建物のイメージを共有するために
雑誌などで見つけた好みの家を
見せていただくことはよくあります。

「自分で考えてみたら」というのも、
お客様の頭の中を知るために
おすすめすることがあります。
S様邸の場合、
Cさんが持っていた独特のイメージを
共有するのにとても役に立ちました。



-ベースのプランが決まってからは
おもにメールのやりとりで
進めていったそうですね。


Cさん
小林さんが図面を描いて
メールで送ってくれ、
それに私が質問を返す
という繰り返しでした。

わからないことや気になることは
全部質問しました!

屋根の形はどうしてそうなってるの?
そこは引き戸?大黒柱は?など
事細かに尋ねました。

小林
基本設計は
ほぼメールのやりとりで進めました。

国際電話は2回くらいかな。
たくさんの質問をもらいましたが、
ひとつひとつに
想いがこもっているのが
よくわかりました。

Cさんのイメージを
私に伝えようという努力が伝わってきて、
私も刺激をもらいました。

3年という期間がありましたから
海外赴任中に工事を進めて
完成した家に帰ってくる
という方法もありましたが、
私が断固として反対しました。

家はお施主様と私たち工務店が
一緒につくるものですから。

S様にもどうしても
我が家をつくるという
かけがえのない体験を
してほしかったんです。


-メールのやりとりは大変だったのでは?
 
Cさん
いいえ、すごく楽しかったです!
キッチンのカウンターのイメージを
絵に描いてみたり、
どんどんイメージが膨らみました。

小林さんが描いてくれた図面に
私が次々と意見を言っては
崩してしまうので、
小林さんは大変だったと思います(笑)

意外と柔軟に希望を聞いてくれるんだけど、
プロとして譲れないところは
譲らなかったですね。

小林
プロとして譲れないところは
もちろんありますが、
お客様の気持ちには
寄り添っていきたいですから。

Cさんの希望を叶えるとそのときは
設計が崩れてしまうんですが(笑)
その希望を活かすための
フォローをしていくのが
自分の役目だと思っていました。

 

工事期間を共有できるのはプライスレス



-帰国後に最終の図面確認などを経て
着工となりました。
現場にはよく行かれましたか。

Cさん
よく見に行きましたし、
2週間に1回は現場の進捗状況を
説明してもらいました。

図面を見るのには
ずいぶん慣れていましたが、
それでも実際建ってみると
「なるほど、こうなるのか」と
思うところはたくさんありましたね。
 
Nさん
例えば、照明は
現場で明るさを確認しながら
変更してもらいました。

南面が2間半しかなかった上に
リビングが北側にある間取りだったので、
どれだけ照明をつけたらいいのか
わからなくて。

模型もつくってもらいましたが、
実際にどのくらいの明るさが必要なのかは
体感しないとわからなかったので、
上棟後に現場で検討できたのは
助かりました。

Cさん
キッチンのカウンターの高さも
現場で決めました。
カウンターの板の幅は、
長久手Studioの1階キッチンで小林さんに
お皿を渡してみながら決めました。

主寝室の畳コーナーの高さも、
ぎりぎりまで検討させてもらいました。
洗濯物をたたむ場所だと思っていたので、
ちょっとした高さの違いで
使いやすくも使いにくくもなりますから。


-細かいところの使い勝手まで
ひとつひとつ検討できるのが
注文住宅の醍醐味ですよね。


Cさん
本当にひとつひとつの要望を
検討してくれるので、
2軒と同じものは建てられない
と実感しました。

工事期間を共有できたことは
お金には代えられない経験だったと
思います。
まさにプライスレス。

かけがえのない思い出です。
 
2階廊下に設けたホーローパネルには
家族の思い出がいっぱい

「最高!」
一晩寝て起きたときに感じた



-お引渡しのときには土地探しを始めてから
5年が経っていましたから、
感慨深かったのではないでしょうか。


Cさん
実はこれといった感動は
ありませんでした(笑)

ずっと自分たちで考えて
工事中も関わってきていたので
完成したときも「通過点」のように
感じたんです。

Nさん
設計中にひとつひとつ
「どうしてこうなのか」を突き詰めながら
進んできていたので
すべてが自分たちの想いにつながっていて。

出来上がったときには
すごくしっくりきたんですけど、
その分「だいたい予想通り」と
感じてしまって
大きな感動はありませんでした。

Cさん
でも私は、引っ越して一晩寝て起きたときに
「最高!いいうち!」と思いました!

嬉しくて思わず小林さんに
電話しそうになったくらい(笑)
それ以来ずっと思っていますが。


-実際に暮らしてみていかがですか。

Cさん
よその人が来て
どう感じるかはわかりませんが、
私たちにとっては住み心地のよい家です。

Nさん
この家はほかの人から見ると
「なんでこういう造りなの?」と
思われるところがたくさんあると思います。

けれど、すべて自分たちが住みよいようにと
考え抜いてきた結果です。

不動産はともすると
資産形成が目的のように言われがちですが、
そうではない家があることを実感しました。

私は、自分がこんなに自分の家を
気に入るとは思っていませんでした。
同じ経験は二度とできません。
建ててよかったと思います。
 
-二人三脚の家づくりだったと思います。

Cさん
中島工務店の家づくりでは施主も一緒に
がんばらなくてはいけませんから
大変なところもありますが、
それが楽しい。

希望がすべて叶うわけではありませんが
言えば必ず検討してくれます。

Nさん
家は一生暮らしていく場所ですから
半年点検などこまめに来てくれるのが
ありがたいと感じています。

これからもずっと
そんなお付き合いが続いていくことを
期待しています。