現場リポート REPORT

丸健創建築 加地健二



小さい頃からもの造りが好きで
身近に木材があったことからか、
なんとなく大工への憧れがあった。

建築の専門学校へ行ったが、
卒業がせまっても特にやりたいことが
見出せずにいた。

家族の薦めで、強い志もなかったが
中島工務店へ入社し、
竹本棟梁に出会ったことが大工の始まりである。

憧れはあったものの、
大工としての知識も経験もなく、
何もかもが分からないことだらけ。

それなのに親方は細かな説明もなく
「仕事は盗んで覚えろ」と。
(丁寧に教えてくれれば分かるのに)
と、その時は思ったが、最近になって
ようやくその言葉の深さに気がついた。

今まで多くの人たちと仕事をしてきた。
その度にそれぞれの仕事を見て覚え、
その中で何が自分にあっているか?
もっといい方法はないか?など、
いつしか考えることが癖になり、
大工になって25年ずっと勉強中である。
そして、この先も。

いつも1~10まで教えられてたら
考えることをしなくなっていたのかもしれない。

なんとなく始めた大工ですが
今では、なくてはならない仕事です。

薦めてくれた家族に、
受け入れてくれた会社に、
大工を教えてくれた親方、兄弟子。
他にもたくさんの人に支えられながら
仕事ができることに感謝しています。




今まで多くのお客様の
家造りのお手伝いをさせていただきました。
それぞれの個性がいっぱいに詰まった家。

同じ答えがなく、悩むこともありますが、
話し合いながらお客様と一緒になって造っていく。
そうやって一つ一つ困難なことも
無難に納めていくことで、より良い家となる。

高かったけどその分〔カチ〕のある家になったと
思っていただけるように丁寧に精一杯造っていく。

家造りやイベントを通して
お客様との距離が近いところに
中島工務店での家造りの魅力があると思います。

人生の中の大きな決断に関われたこと、
素晴らしい経験が積めたこと。
何よりお客様と出会えたことに感謝しています。

大工だけに限らず職人不足に高齢化。
なんでだろう?
こんなにやりがいのある仕事なのに。って、
自分も最初はなんとなくでしたけどね。

45歳になり体の痛みや目が悪くなってきましたが、
まだまだこれからです!

今度は、自分が育てる番。
魅力を発信し、人を集め、教えながら
共に成長して繋いでいきたいです。

今日まで頑張ってくれている自分に、
支えてくれた家族に感謝してます。
そして、これからもよろしく。

この先も沢山の出会いや経験を楽しみに、
期待に応えられるように
腕を磨いていきたいと思います。

今後とも家ぐるみの長いお付き合いを
よろしくお願いします。