外壁工事
「ふるさとと繋がる家」は
防水検査が終了したあと、
着々と外壁工事が進められてきました。
およそ一ヶ月半をかけて
外壁工事が進められている間に、
前回はお施主様との打合せの様子を
リポートしましたが、
この外壁の仕様も
サンプルをお見せしながら
定例施工打合せの中で
慎重に選んだものです。
外壁は二種類の仕上げとし、
ベースはガルバリウム鋼板の
角波(八山)張りです。
そして
アプローチから中庭にかけては
仕様を変えて
スーパー白洲そとん壁を
スチロ鏝で仕上げます。
まずはガルバリウム鋼板張りの
説明をいたしますが、
採用したガルバリウム鋼板は
日鉄住金鋼板㈱製。
色は耐摩ダークブルーを選択しました。
タイベックは縦と横に
井桁状に打たれた胴縁によって押さえつけ、
同時に通気を確保していきますが、
ガリバリウム鋼板は
軒天との取り合い部から
見切り材を取り付けていきます。
そして次はサッシや開口部の周りを
施工していきます。
この辺りは
最も雨水の侵入が心配なところなので、
特に慎重な作業が
必要となってくるところです。
軒天の見切り材と開口部周りの
施工が完了すると
いよいよ平面の施工です。
ここからは一気に
張り上げられていきますので、
みるみると
外壁が仕上がっていく感じなのですが、
なんせ相手は金属板ですので
職人さんは凹みや傷をチェックしながらも
手際よく施工していくのです。
このダークブルー、なかなかいい色です。
次はスーパー白洲そとん壁です。
高千穂シラス㈱の商品で、
火山灰を原料とした
自然素材の左官壁材料です。
中島工務店での採用例は多く、
とても馴染み深いものとなっています。
まず最初の工程は木摺り(きずり)打ちです。
縦胴縁で通気をとった上に
5mm~ 10mm程度の隙間を開けながら
打ち付けていきます。
そして専用の湿式用透湿防水シート
(モルタルラミテクト)を貼った上に、
山高8mmの波型ラス網(そとんラス)を
張っていきます。
その次の工程が右側で、
波型ラス網の上から専用の下塗り材を
押さえ塗りしながら10mmほど塗り込み、
クラック防止ネット
(スーパークラックノンネット)を貼って
薄塗りをかけます。
そして左側は
上塗り材(そとん壁)を塗ったところです。
上塗り材(そとん壁)の撹拌の状況です。
灰色に見えますがこれでホワイトなんです。
中島工務店では
最も採用されている色でもあります。
先に張ったガルバリウム鋼板との
取り合いは建物の角で見切り、
上塗り材(そとん壁)と軒天との取り合い部は
専用のアングルで見切ります。
上塗り材(そとん壁)の塗り厚は8mm。
大きな面は塗り易いのですが、
サッシ周りや狭い空間などは
細かな作業になり、
手間も時間もかかります。
上塗り材(そとん壁)が
全面に塗り上げられたあとは
最終仕上げです。
ここでの仕上げパターンは
「スチロ鏝仕上げ」。
文字通り専用のスチロール製の鏝で
擦りながら仕上げていきます。
弊社モデルハウスの長久手Studioも
これと同じ仕上げパターンを採用していて
最近では最も多く
採用されるようになりました。
こうしてガルバリウム鋼板張り(八山)と
スーパー白洲そとん壁が
綺麗に仕上がりました。
全く違う素材が隣り合う部分は、
外観を遠目で見たときの
テイストのバランス感覚とは
別の何かまとまり感があります。
外壁工事が完了し
仮設足場が撤去されました。
ここで“お披露目”と言ったとこでしょうか。
晴れた日はガルバリウム鋼板の
ダークブルーがスカイブルーのように
鮮やかになり、
スーパー白洲そとん壁のホワイトと
外部木部塗装のチェストナットとが
見事な調和を奏でていると思います。
外部はいよいよ
外構工事の準備に取り掛かります。
一方内部では大工さんによる造作工事が
コツコツと進められており、
ようやく年内には一区切り付きそうです。
外構工事の準備に取り掛かります。
一方内部では大工さんによる造作工事が
コツコツと進められており、
ようやく年内には一区切り付きそうです。
次回はその大工工事を
リポートしたいと思います!
設計・監理 小林尚長