現場リポート REPORT

建て方工事4



関東地方を含む温暖地域は
夏の日射で垂直面の取得熱が大きいです。

古い住宅の2階へ上がったとたんに
むわっとした暑さを感じた事ありませんか?

旧来の木造建築は
屋根天井面からの輻射熱で
冷房をかけても涼感が得られない事が
普通でした。

反対に冬の1階床からの「底冷え」も
輻射冷却で暖房を入れても
暖感が小さいのと体感的に同じ。

都会ではビルの屋上緑化で
熱負荷、輻射熱を低減するところも
増えてきましたね。

一般の木造住宅では
屋根側の断熱性能をあげることで
快適性と省エネルギー効果がUPします。
 


気密シートの上に一段目の断熱材、
「パーフェクトバリア」を敷き込むため
桟木を取り付けます。



勾配に直角方向に桟木を取り付けて
その間に断熱材を敷き詰めていきます。



充填された断熱材に
ハネだしの屋根庇をかけるための
下地合板を貼ります。



合板貼りが完了したら
はしご状の屋根庇部材を
留め付けていきます。



加子母の工場で加工してきた桧材です。

軒の出寸法に合わせて
墨出しして固定します。



屋根勾配方向、下から上に
通気を取るための欠き込みがあります。

屋根最上部の「招き形状」の部分。
横から見ると「への字」になる部分です。

雨の多い日本では雨水をいかに切るかで
耐久性が左右されます。

自然と雨が流れる方向に
屋根、庇の傾斜をつける事は
理に適ったカタチです。
 


軒の出下地の取付が完了したら
二段目の断熱材を敷き込みます。

使用するのは「フェノバボード」という
硬質ウレタン発泡材です。
 




こうして二重の断熱で
屋根側からの日射熱遮蔽を低減して
室内側の輻射熱は減ります。

夏に冷房をかけると
短時間で一定温度になるので
結果、省エネにもなります。

建て方工事の後半は
屋根断熱工事というのが
環境配慮型住宅では一般化していきますね。



東京支店