建て方
第3回目の現場レポートは建方です。
建方とは
建物の構造を担う材料を組む作業です。
建物の構造を担う材料を組む作業です。
柱立て・梁桁掛け
初日に大工さんが2名で土台伏せを行い、
翌日は大工さん5名とレッカーで
柱立てが始まりました。
全ての柱を建ててから、
外周部の梁桁(はりけた)を
掛けていきます。
家の中で柱が見えてくる
真壁(しんかべ)構造の成増のいえ。
紙の巻いてある柱は、
完成後も化粧として見えてきます。
真壁(しんかべ)構造の成増のいえ。
紙の巻いてある柱は、
完成後も化粧として見えてきます。
そのため、紙の上から
柱のカバーを取り付け
傷つかないように養生します。
中央に建っている長めの通し柱が
大黒柱になります。
番付
材料は同じように見えて、
実は長さや加工が
それぞれ少しずつ違います。
実は長さや加工が
それぞれ少しずつ違います。
それを大工さんたちは
テキパキと繋げていきます。
どうしてそんなことが可能なのでしょうか。
それは番付と言われる
番号のおかげでもあります。
繋げていく場所に番号が書いてあり、
何処にどう繋げればいいかが
わかるようになっています。
何処にどう繋げればいいかが
わかるようになっています。
昔から続けられている伝統の一つです。
束・棟上げ
梁桁を掛け終えると
柱・梁桁部分の金物を締め付け、
梁桁の一部に構造用合板を貼り
足場を作ります。
柱・梁桁部分の金物を締め付け、
梁桁の一部に構造用合板を貼り
足場を作ります。
足場が安定したら、
その上に束を建てていきます。
束を建て終えたら、
束同士を繋ぐように母屋(もや)掛け。
一番高い部分に掛かっている母屋が
棟木(むなぎ)になります。
束同士を繋ぐように母屋(もや)掛け。
一番高い部分に掛かっている母屋が
棟木(むなぎ)になります。
棟木が上がり無事に
上棟することが出来ました。
登り梁
母屋と母屋・棟木の間に
登り梁(のぼりばり)を掛け、
屋根の勾配を作っていきます。
登り梁(のぼりばり)を掛け、
屋根の勾配を作っていきます。
成増のいえの勾配は
少し緩やかになっています。
木材の接合部の金物は、
このタイミングでも締め付けを行います。
このタイミングでも締め付けを行います。
建て方は組立と金物で固定の
繰り返しで進めていきます。
野地板貼り
構造体が組み上がったら、
屋根に野地板(成増のいえでは構造用合板)
を貼っていきます。
屋根に野地板(成増のいえでは構造用合板)
を貼っていきます。
屋根面と一部天井を
構造用合板で固めることで、
地震・強風等で建物に力が掛かった際に
壁面に設けた耐力壁と一体となって
建物を守ります。
構造用合板をしっかりと固定するための
釘のピッチ(間隔)も決まっています。
釘のピッチ(間隔)も決まっています。
間隔が離れすぎていないかも
チェックポイントの一つです。
成増のいえでは
この野地板が内部の仕上げとして
見えてくる場所があります。
この野地板が内部の仕上げとして
見えてくる場所があります。
きれいに仕上がっています。
除湿シート敷き
合板を貼り終えた屋根には、
除湿シートを敷き込み、
その上に垂木を流して
軒の張り出しの下地とします。
除湿シートを敷き込み、
その上に垂木を流して
軒の張り出しの下地とします。
除湿シートをすることで、
建物外部の湿気から合板を守り、
長期間に渡って
屋根を健全な状態に保つことに繋がります。
断熱材
固定した垂木の間に、
断熱材を敷き込んでいきます。
断熱材を敷き込んでいきます。
成増のいえの屋根断熱材は
フェノバボード(厚み130㎜)です。
フェノバボード(厚み130㎜)です。
少し厚く感じるかもしれませんが、
夏場の「屋根から室内に伝わる熱」を
防ぐためにこの厚みになりました。
南面の屋根持ち出し下地の垂木。
樋(とい)まで含めて持ち出し1.5m。
夏場の日射は遮りながらも
冬場の日射は室内に取り込みます。
樋(とい)まで含めて持ち出し1.5m。
夏場の日射は遮りながらも
冬場の日射は室内に取り込みます。
しっかりと軒が出ていることで
雨をしのぎ、
建物の外壁部分を
健全に保つことにも繋がります。
防水シート
断熱材の敷き込みが終わったら、
その上にまた構造用合板を貼り、
屋根の下地は完成です。
そして構造用合板の上に、
ルーフラミテクトと呼ばれる
防水シートを敷き込みます。
これで一部を残して、
屋根仕舞いが終わりました。
屋根仕舞いが終わりました。
建て方はこれで終わりです。
これから壁・床を貼っていきます。