現場リポート REPORT

基礎工事






地盤改良



2020年3月中旬、
先日実施した建物の地盤調査の結果は
“改良が必要”との解析結果が出たので、
基礎工事に先立って
湿式柱状改良を施工することになりました。
 


改良杭径はΦ500mm、
固化材配合量300kg/㎥、
改良長さL=3,000mm、
打設数51本。
 
設計基準強度Fc=750KN/㎡。
 


所定の高さで天端を平滑にします。

直径は500mm、
打設した51本の全数を確認します。




仮設電気・仮設水道



時を同じくして
仮設電気と仮設水道も整いました。
 
元々現場は田んぼでしたので
現場付近には敷地までの電線と
給水管がありませんでした。
 


そのため中部電力に電柱の新設を申請し、
昨年末までに全面道路に
3本新設してもらいました。
 
敷地内には仮設ポールを設置し
仮設電気引込みの準備をします。
 


新設した電柱からの入線が完了し
仮設電気が準備出来ました。
 
また、同時に仮設水道も準備します。
 


給水本管も現場付近には無く、
昨年のうちに市役所上水道課に申請して
本管延長工事をしました。
 
給水本管は
お施主様の自己負担になりますが
半分は市が補助してくれます。
 
それでも延長距離が長いと
結構な負担になりますし
引込みまでに相当の時間を要しますので、
うっかりしているとほしい時に水がない
といったことになるので
注意が必要です。
 


初めて水が出た時の感動は
昔も今も変わらないものがあります!




丁張り



建物の全ての基準は
この丁張りにかかっています。
 
建物の位置、高さ、角度、水平度。
ここを間違うと
建物は歪んだものになってしまいます。
 


全ては現場監督の前田の
視線にかかっています。

その目は真剣そのもの!



丁張りが完了したら
工事課長の小南がその全てを確認します。
 
段階検査の丁張り検査です。

全ての基準が設計図通りであることが
確認されました。



 

捨てコン打設



床付け(とこづけ)が終わると
ポリフィルムt=0.15を敷き込んで
捨てコンを打設します。



ポリフィルムは地中からの湿気を
基礎に伝えなくすることが主な目的です。
 
捨てコンは基礎の型枠や
鉄筋を配筋するための基準線を引くため、
いわゆる墨出しのために打設します。
 


これが墨出しの様子です。
 
トランシットという測量機器を使い、
正確に通りと直角な基準線を
捨てコンの上に引いていきます。
 
建物の通りを決める極めて重要な作業です。



 

基礎配筋



墨出しが終わると基礎配筋です。
 
ベース筋はD13@150、
立上り筋はD10@200。

耐震等級「3」の住宅の基礎です。
 


全て組み上がると建物の頑丈さが
目で見てよく分かりますね。



この日は
JIO(日本住宅保証検査機構)による
配筋検査。
 
ベース筋の径とピッチの他、
立上り筋の径とピッチ、
それらの定着長さやかぶり厚等々、
それらが設計図通り施工されているか
厳しく検査していきます。
 
もちろん検査判定は「適合」。
これで基礎のコンクリートが
打設の工程に進んでいきます。



 

基礎工事打設



まずは基礎の
ベースコンクリートの打設です。
 
「城田寺のいえ」は
基礎面積が35坪と大きいため
打ちあがりまでの所要時間を考慮して、
ベースと立上りを分けて
打設することにしました。
 


地中梁(筋掘り)の部分から入念に
コンクリートを打設していきます。
 
コンクリートの設計基準強度は
Fc-21N/m㎡。
 


綺麗に打ち上がりました。
 
一定の養生期間をとって
次は立上り基礎の型枠設置に向けて
墨出しをします。
 


通り芯と逃げ墨を打ちながら
立上り型枠の設置位置の墨出しをします。



そして墨に併せて
立上り基礎の型枠が組み上げ、
立上りのコンクリートを打設します。
 
打設後は養生期間をおいて脱型です。
 


八寸角の大黒柱が建つところは
350mm角のコンクリート基礎で
がっちり固めます。
 
こちらは基礎出来形検査の様子です。
 


基礎天端のレベルと対角の寸法を確認。
 
両対角の誤差は2mm、
天端レベルの誤差は±1mm。

現場監督の前田曰く「完璧!」と太鼓判。
 
同時にアンカーボルトと
ホールダウン金物の高さと寄りの確認、
土台の墨付けも完了。
 
 
 
こうして「城田寺のいえ」は
建方に向けて順調に工事が進んでいます。
 

次回は建方の準備を迎える材料たちを
リポートいたします。
お楽しみに!
 
 

 
設計・監理 小林尚長