現場リポート REPORT

住まいづくりの想いを込めて



お施主様が住まいづくりを
考え始めたのは2017年7月のこと。

当初は古くなった母家を
建て替える予定でしたが、
敷地までの道路が狭く
途中に鳥居があるなどして
工事車両の通行が困難。

そのため所有する田んぼを埋め立てて
新しい住まいを建てることを決意。

住まいづくりの想いは・・・
この地に生を受けたことを
ご先祖に感謝し、
子孫に価値ある財産を残すこと。

そんな想いを込めて
ここ城田寺での住まいづくりが
スタートしました!



 

想いが形に



2019年に入ってから
農地転用、適合証明と並行しながら
実施設計を進めて来ましたが、
基本設計がほぼ固まったころに
模型を提出しました。
 


実施設計が始まってから
じっくりと設計図を見てきたお施主様も、
模型をご覧になって初めて
立体をイメージされることが多いので
模型をお見せした時のインパクトは
とても大きいものです。
 
外観も間取りもこの模型があれば
一目瞭然ですから。
 
2019年の暮れ、
晴れて工事請負契約を結ぶことができ
年明けから造成工事がスタートです。



 

造成工事着手



2020年1月、造成工事が始まります。



建築地の現況は田んぼ。
 
地盤は全面道路より30cm盛土しますので
見かけ1mほどの擁壁を設置します。
 
まずは擁壁設置に伴う地耐力の測定です。
 


ボーリング調査では
標準貫入試験装置を用いて
地盤の硬軟や締まり具合、
そして土層の構成を判断するための
N値を求めるとともに
試料を採取します。
 


スウェーデン式サウンディング試験は
地盤の硬軟締まり状況を判断し、
擁壁の基礎設計及び施工に関する資料を
得るために実施します。
 
両解析の結果、
擁壁底盤の直接的影響を与える地盤部分に
不均等かつアンバランスな地層があり、
擁壁の設計荷重に対して
低強度であることが判明し、
表層改良を実施することになりました。
 


表層改良は擁壁底盤下1m。
 
硬化剤と現状土を攪拌して締固め、
使用する擁壁の設計地耐力82kN/㎡以上を
確保します。
 


設置する擁壁は
ホクコンのプレキャストL型擁壁
1400×1000大臣認定品です。
 
トランシットで通りを、
レベルで高さを確認しながら
1本ずつ丁寧に据え付けていきます。
 


擁壁の設置が完了すると埋戻しです。
 
50cm毎の層で砕石を突き固めながら
丁寧に埋戻しをしていきます。
 


2020年2月下旬、
こうして造成工事が完了し
現場は建築の着手の準備が整いました。




着手前の各種打合せ



現場での造成工事が進む中、
一方では様々な準備が進められています。



工事に関わる協力業者
全25社に集まっていただき
安全衛生協議会を実施。
 
営業の中島大地、
現場監督の前田安一郎、
工事課長の小南貴志、
設計・監理の小林尚長も同席。
 
場所は弊社可児市にある
モデルハウスLITTLE KASHIMO。
 
現場での作業が的確かつ
円滑に進められるよう
安全衛生に関する様々な注意事項を
周知徹底します。
 
一方、加子母でも。
 


プレカット工場において
担当の中田寿明さんと今井智三さんとで
構造材加工打合せ。
 
土台、柱、梁桁等の構造材を
設計図面を基に加工を詳細に検討し
材料を発注します。
 


そして造作工場では
担当の中島昌人さんと
造作材加工打合せ。
 
窓枠、巾木、廻縁等の造作材を
設計図面を基に納まりを詳細に検討し
材料を発注します。



 

地鎮祭



さあ準備は整いました。



2020年2月吉日、
気持ちのいい晴天の下、
地鎮祭を執り行いました。
 
土地の守護神を祀り
土地を利用させてもらうことの許しを得、
工事の安全を祈願します。
 


地鎮祭の終了後は建物の配置確認。
 
設計図面の配置図を基に
現場で地縄を張って
建物位置を確認します。
 
敷地が広いので建物と隣地の間を
どれだけ空けるのか難しいところですが、
図面で見ていたものと
実際の現場での感覚は違うので
慎重に決めなくてはならないことです。
 
 
 
こうして「城田寺のいえ」
住まいづくりはスタートしました。
 
お施主様の想い、
そして私たちの技術力と知恵を結集して
完成まで邁進してまいります。
 
最後までお付き合いください。
 

次回は施主木材確認の状況と
建物の地盤調査をリポートします。

お楽しみに!
 
 

 
設計・監理 小林尚長