現場リポート REPORT

地鎮祭



昨年から設計を進めてきた
「南砂の家」がいよいよ始まります。

着工前の大事なイベントである
「地鎮祭」を開催しました。



地鎮祭


地鎮祭とは
家の工事が始まる前に行う儀式で、
土地を守る神様に
その土地を使用する許しを請い、
工事の無事を祈願する
という意味があります。




祭場・祭壇



祭場と祭壇を準備しました。



テントの脚に竹が結ばれています。

この竹は四隅全てに立てられていて、
それぞれをしめ縄で結び囲んでいます。

しめ縄には紙垂(しで)と呼ばれる
白い紙の飾りがついています。
紙垂を付けたしめ縄で囲うことで
祭場となります。

祭壇の左手の台には
紙が結ばれている枝が置いてあります。

これは「玉串(たまぐし)」と呼ばれる
神様へのお供え物になります。

式の途中で住まい手さんや
工務店の関係者がお供えします。

祭壇には様々なお供え物があります。
 

 
一番上の段には
左の瓶に水・その隣に塩・中央に米・
一番右の瓶には酒が入っています。

上から二段目には
オレンジと人参・ピーマン・
サツマイモが供えられています。

それぞれに意味があり
オレンジは「山の幸」として、
人参・ピーマン・サツマイモは
「野の幸」として供えられています。

その他に「海の幸」として
スルメなどをお供えします。

真ん中の紙袋には「鎮め物」と呼ばれる
箱が入っています。

「鎮め物」とは工事が始まった際に
建物の中心となる場所に埋めるもので、
建物完成後に暮らす住まい手さんに
安穏と幸福をもたらすと考えられています。

いよいよ地鎮祭が始まりました。



 

鎌・鍬・鋤



参列者のお祓い・
工事の安全を祈願した祝詞(のりと)・
敷地のお祓いである四方祓いなどを済ませて
鍬(くわ)入れを行います。

ここからは住まい手さんが
実際に行う作業が増えてきます。
 


「盛砂」又は「盛土」と呼ばれる砂の山に
鎌(かま)・鍬(くわ)・鋤(すき)を
入れていきます。

鎌・鍬・鋤はどれも木で作られたもので、
それぞれの所作をすることで
工事の無事を祈願します。
 


斎鎌(いみかま):
鎌で盛砂に立てられた木の枝を
刈り取る所作になります。
設計者が行う所作になります。
「南砂のいえ」では
工務店の設計施工のため省略されます。

斎鍬(いみくわ):
鍬で盛砂を掘る所作になります。
住まい手さんが行う見せ場でもあります。

斎鋤(いみすき):
鋤で盛砂の土をすくう所作になります。
写真のように施工者(工務店)が行う
所作になります。

各所作とも「エイ,エイ,エイ」という
掛け声とともに三度行います。



 

玉串拝礼



初めに紹介した「玉串」を
お供えしていきます。

神主さん・住まい手さん・工務店の順で
玉串をお供えしました。

お供えする人は玉串を神主さんから受け取り
玉串の根本が神前に向くように
時計回りに回転させてから供えます。

お供えが終わった後は
二礼二拍手一礼を行います。

最後に住まい手さんと工務店で
お水・塩・お米・お酒を敷地の四方に撒き、
全員でお神酒(みき)を頂戴し
終了しました。
 


神社によって式の進め方など
多少異なりますが、
今回は上記の手順で進めました。

コロナウイルスが少し落ち着いた後に
行いましたが、
参加者はマスクを着用し
消毒液でイスなどを消毒し、
開始前にも再び手を消毒するなど
細心の注意を払って行いました。

昨年とは勝手が違い、
戸惑うこともありますが
現場も様々な対策をして
安全に進めていきます。



東京支店 小此木恒