家づくり
平屋は2階建てより割高になる?
住宅建築のプロが納得できる
家づくりのヒントをお話しするブログ。
今回のテーマは「平屋」です。
家づくりのヒントをお話しするブログ。
今回のテーマは「平屋」です。
最近、平屋がとても人気です。
雑誌の特集などでもよく見かけませんか?
当社にも「平屋で建てたい」という
ご相談をいただくことが増えています。
そんなお客様とお話ししている中で
驚かれることが多いのが
平屋の方が2階建てより割高になること。
上の階をつくらないから割安になると
思っていらっしゃる方が多いようです。
今日はまず平屋が割高になる理由を
解説した上で
少しでも費用を抑える方法をご紹介。
さらに平屋を建てるときに注意したいこと
和モダン平屋をおしゃれに見せるコツを
当社施工事例を用いながらお話します。
雑誌の特集などでもよく見かけませんか?
当社にも「平屋で建てたい」という
ご相談をいただくことが増えています。
そんなお客様とお話ししている中で
驚かれることが多いのが
平屋の方が2階建てより割高になること。
上の階をつくらないから割安になると
思っていらっしゃる方が多いようです。
今日はまず平屋が割高になる理由を
解説した上で
少しでも費用を抑える方法をご紹介。
さらに平屋を建てるときに注意したいこと
和モダン平屋をおしゃれに見せるコツを
当社施工事例を用いながらお話します。
目次
建築費についていえば、
基礎と屋根の面積が増えるのが
平屋が割高になる大きな要因です。
延床面積40坪の平屋と
総2階の家を比べてみましょう。
平屋だと40坪分の基礎が必要ですが
総2階なら半分の20坪分で済みます。
同様に屋根の面積も
平屋は総2階のほぼ2倍になってしまい
その分の材料費・施工費が必要です。
基礎や屋根は建築工事全体の費用の中でも
大きな割合を占めますので
それが2倍になると当然かかるお金は
ずいぶん増えることになります。
これが同じ面積だと
平屋の方が割高になるおもな理由です。
土地も平屋の方が広い面積が必要なため
お金がたくさんかかることになります。
平屋に限らず、
建物はできるだけシンプルな形にした方が
費用が抑えられるのは
ご存知の方も多いかと思います。
建物の形が複雑になるほど
柱や壁の数が増え、金物の数も増え、
施工の手間も増えるので
費用がかさんでいくからです。
シンプルな形の中でも
さらにコストダウンを目指すなら
長方形より正方形がおすすめです
(屋根の形状等ほかの条件が同じ場合)。
ポイントは外壁の面積です。
建築面積(真上から見た面積)が同じで
上から見たときの建物の形が
正方形の場合と長方形の場合を
比べてみましょう。
約30坪≒100㎡と想定します。
正方形の各辺の長さは10m、
長方形の長辺を20m・短辺を5mとします
(ちょっと極端ですが)。
高さは共通で2.7mとしてみます。
正方形の場合:
(10m×2.7m)×4面 → 108㎡
長方形の場合:
(20m×2.7m)×2面+(5m×2.7m)×2面 → 135㎡
このように正方形の方が長方形より
外壁の面積が小さくなります。
また長方形の中でも
より正方形に近づくほど
外壁の面積は小さくなります。
外壁は面積を増やすと
仕上げだけでなく断熱材の施工なども
増やさなくてはいけないので
比較的全体の費用に影響しやすい箇所です。
外観は住まいの顔ですし、
形が変わると間取りにも影響するので
コストだけで決めるのが
よいとは言えませんが
少しでもコストダウンしたい場合は
検討してみるのもよいでしょう。
間仕切りを減らせば
材料費も施工費も下がります。
同時にバリアフリーとしても
よりよくなる可能性が高いでしょう。
耐力壁の配置にだけ留意が必要ですが
構造上なくてもよい壁は
できるだけ減らすと
コストダウンにつながります。
ただし、間仕切りを減らしすぎると
家族の中でのプライバシー確保が
難しくなってしまうことがあります。
くわしくは次の項目でお話しします。
さて、ここで平屋を建てるときに
注意したいことをまとめておきます。
平屋は建物の高さが低いので
斜線制限など各種規制をクリアしやすく
2階との関係を考えなくてよい分、
間取りの自由度も高くなる
というメリットがあります。
無垢の木の家に住みたい場合、
平屋だとガスコンロを採用しても
内装制限を受けないので
木を貼れるのもうれしいところです。
階段がないので移動もらくで
「敷地さえ広ければ平屋にしたい」
という人が多いのもよくわかります。
ただ、そうはいっても平屋にも
注意しておきたい点はありますので
参考にしてください。
※斜線制限
隣地に住む人の日照や通風など
良好な環境を保つために
建物の高さを制限するルール。
※内装制限
主要構造部が耐火仕様でない
2階建て以上の住宅の場合、
最上階以外の火気使用室は
不燃・準不燃としなくてはならない。
①防犯対策・プライバシー対策をしよう
寝室や個室も1階になるため、
防犯やプライバシーへの配慮が必要です。
窓の配置を工夫したり、
外部の目が気になる場所には
目隠しを設けたりするとよいでしょう。
下の写真は当社の平屋施工事例です。
市街地のお住まいですが
大きな開口の外に格子を設けることで
目線を遮ると同時に木に包まれた
気持ちいいデッキ空間に仕上げています。
②家族内のプライバシーにも配慮しよう
外部に対するプライバシーに加えて、
家族内でのプライバシーにも注意です。
2階建てだと
1階にリビングやダイニング、
2階に寝室・個室を配して
共有空間とプライベート空間を
分けることができます。
ところが平屋の場合は
すべてがワンフロアに集まるので
リビングの隣が寝室や子ども部屋
といった配置にならざるを得ません。
これを避けるためには
各部屋のあいだに廊下や中庭など
なにかクッションになるものを
配することになりますが、
そうすると平屋だからこその動線のよさが
犠牲になってしまうことがあります。
また、廊下などを増やすごとに
延床面積も増えていくので
ついつい建物が大きくなって
費用もかさんでしまう、というケースが
平屋の計画では時折見られます。
先ほど述べたとおり、
平屋は階段がなく
2階との関係を考えなくてよいため
設計の自由度が高くなりますが
家族空間とプライベート空間を
どう配置するかという点では
2階建てより難しいといえます。
住宅会社からプランを提案されたら
ご家族の毎日の暮らしを思い浮かべながら
プライバシーが確保されているか、
家事動線が悪くないかを
よく検討しましょう。
プライバシー確保と動線を
完璧に両立するのはなかなか困難なので
どのようにバランスをとるかという
視点で見るのがよいと思います。
③バリアフリー目的の場合は
アプローチにも気をつけよう
平屋を選ぶ目的のひとつが
バリアフリーだという人も多いでしょう。
その場合は家の中だけでなく
主要な道路から敷地までの経路、
敷地内の玄関までのアプローチにも
気を配りましょう。
主要な道路から自宅の前まで
車がつけられるか、
つけられない場合は
車いすで移動できるような道路か
確認しましょう。
この条件を満たしていない場合、
家の中をバリアフリーにしても
外出にかなり制限がかかってしまいます。
バリアフリーをおもな目的として
既存の自宅を建て替えようと考えている場合
現在の土地を売却して別の敷地を探すことも
視野に入れなくてはいけません。
敷地内は玄関までスロープで上がれる
スペースが必要です。
バリアフリー設計の基準では
スロープの勾配は12分の1とされています
(建築物移動等円滑化誘導基準)。
50cmの高低差を上がるためには
長さ6mのスロープが必要ということ。
結構な長さが必要だな~と
思われるかもしれません。
折り返しでもかまわないので
この基準に沿ったスロープが
つくれる広さを確保しましょう。
④建て替えの場合は
部屋数が減るので注意しよう
同じ敷地で2階建てから
平屋に建て替える場合、
元の家と同じ部屋数を
確保することはできません。
同じ部屋数を確保しようとすると
単純に2階の広さを1階に足すことになり
敷地にそれほどの余裕がない!
というケースもよくあります。
また、たとえ敷地に余裕があったとしても
建ぺい率という制限があるため、
元の部屋数を確保できるほどのサイズの
平屋がつくれることはめったにありません。
結果的にほとんどの場合で減築となるので
実際にどのくらいの
大きさの建物が建てられるのか
早めに設計士に相談した方がよいでしょう。
※建ぺい率
敷地面積に対する建築面積(真上から見た面積)の割合。
敷地面積50坪・建ぺい率60%の場合、
建築面積は最大30坪となる。
外部に対するプライバシーに加えて、
家族内でのプライバシーにも注意です。
2階建てだと
1階にリビングやダイニング、
2階に寝室・個室を配して
共有空間とプライベート空間を
分けることができます。
ところが平屋の場合は
すべてがワンフロアに集まるので
リビングの隣が寝室や子ども部屋
といった配置にならざるを得ません。
これを避けるためには
各部屋のあいだに廊下や中庭など
なにかクッションになるものを
配することになりますが、
そうすると平屋だからこその動線のよさが
犠牲になってしまうことがあります。
また、廊下などを増やすごとに
延床面積も増えていくので
ついつい建物が大きくなって
費用もかさんでしまう、というケースが
平屋の計画では時折見られます。
先ほど述べたとおり、
平屋は階段がなく
2階との関係を考えなくてよいため
設計の自由度が高くなりますが
家族空間とプライベート空間を
どう配置するかという点では
2階建てより難しいといえます。
住宅会社からプランを提案されたら
ご家族の毎日の暮らしを思い浮かべながら
プライバシーが確保されているか、
家事動線が悪くないかを
よく検討しましょう。
プライバシー確保と動線を
完璧に両立するのはなかなか困難なので
どのようにバランスをとるかという
視点で見るのがよいと思います。
③バリアフリー目的の場合は
アプローチにも気をつけよう
平屋を選ぶ目的のひとつが
バリアフリーだという人も多いでしょう。
その場合は家の中だけでなく
主要な道路から敷地までの経路、
敷地内の玄関までのアプローチにも
気を配りましょう。
主要な道路から自宅の前まで
車がつけられるか、
つけられない場合は
車いすで移動できるような道路か
確認しましょう。
この条件を満たしていない場合、
家の中をバリアフリーにしても
外出にかなり制限がかかってしまいます。
バリアフリーをおもな目的として
既存の自宅を建て替えようと考えている場合
現在の土地を売却して別の敷地を探すことも
視野に入れなくてはいけません。
敷地内は玄関までスロープで上がれる
スペースが必要です。
バリアフリー設計の基準では
スロープの勾配は12分の1とされています
(建築物移動等円滑化誘導基準)。
50cmの高低差を上がるためには
長さ6mのスロープが必要ということ。
結構な長さが必要だな~と
思われるかもしれません。
折り返しでもかまわないので
この基準に沿ったスロープが
つくれる広さを確保しましょう。
④建て替えの場合は
部屋数が減るので注意しよう
同じ敷地で2階建てから
平屋に建て替える場合、
元の家と同じ部屋数を
確保することはできません。
同じ部屋数を確保しようとすると
単純に2階の広さを1階に足すことになり
敷地にそれほどの余裕がない!
というケースもよくあります。
また、たとえ敷地に余裕があったとしても
建ぺい率という制限があるため、
元の部屋数を確保できるほどのサイズの
平屋がつくれることはめったにありません。
結果的にほとんどの場合で減築となるので
実際にどのくらいの
大きさの建物が建てられるのか
早めに設計士に相談した方がよいでしょう。
※建ぺい率
敷地面積に対する建築面積(真上から見た面積)の割合。
敷地面積50坪・建ぺい率60%の場合、
建築面積は最大30坪となる。
前半で平屋のコストダウン方法を
紹介しましたが
外観は住まいの顔ですので
必ずしもコスト優先で考えるのが
いいわけではありませんよね。
特にコストダウンを目指していなくても
平屋は2階建てに比べてどうしても
シンプルな見た目になりがちです。
というわけでここでは
平屋の外観をおしゃれに見せるコツを
中島工務店の施工事例を取り上げながら
紹介していきたいと思います。
当社が得意とする和モダン住宅限定なのは
ご容赦くださいませ。
シンプルになりすぎないためには
格子や柱など目を惹く部分をつくる、
外構を工夫する等
アクセントを設けるのがコツです。
こちらは格子を効果的に使った例で
光の漏れかたがきれいです。
なお、内部を広々と感じさせる工夫として
勾配天井がおすすめです。
すぐ上の写真のお住まいの内観ですが
平屋とは思えないほど開放感があります。
勾配天井がおすすめです。
すぐ上の写真のお住まいの内観ですが
平屋とは思えないほど開放感があります。
大高の緑に包まれた家
>施工事例をみる
>住まい手の声をみる
勾配天井のメリット・デメリットは
こちらの記事もご覧ください。
>勾配天井は外観の見映えにもよい
中島工務店の施工事例を用いながら
平屋について紹介してきました。
この他にもまだまだいろんな
平屋の事例がございますので
木の家の平屋をお考えの方は
ぜひ一度住宅展示場へお越しください。
>モデルハウス来場予約
>施工事例をみる
>住まい手の声をみる
勾配天井のメリット・デメリットは
こちらの記事もご覧ください。
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中島工務店の施工事例を用いながら
平屋について紹介してきました。
この他にもまだまだいろんな
平屋の事例がございますので
木の家の平屋をお考えの方は
ぜひ一度住宅展示場へお越しください。
>モデルハウス来場予約