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設計

濡れ縁とウッドデッキの違い
-夏の木の家の暮らし-


 
住宅建築のプロが納得できる
家づくりのヒントをお話しするブログ。
 
今回のテーマは「濡れ縁」です。
 
濡れ縁は「ぬれえん」と読み、
いわゆる縁側の一種です。

いろんな使い方ができますが、
特に夏にはとても気持ちのいい場所です。

最近ではウッドデッキが人気で
「濡れ縁とウッドデッキって何が違うの?」
という質問をいただくこともあります。
 
今日は濡れ縁について、
①ウッドデッキとの違い
②使い方・楽しみ方
をご紹介します。

最後に浴衣の着付けポイントも
簡単にご紹介しているので、
残り少ない夏を
ぜひ楽しんでみてください!



目次


1.濡れ縁とウッドデッキの違い
2.濡れ縁はこう楽しもう
3.浴衣で涼もう


 


 


濡れ縁とウッドデッキの違いに
明確な定義は見当たらず、
ネットで検索すると
いろいろな見解が見つかります。

「和風なら濡れ縁、
洋風ならウッドデッキ」とか、
「濡れ縁は家の一部で軒がある、
ウッドデッキは独立している」とか。
 
中島工務店でも
濡れ縁と呼ぶ場合と
ウッドデッキと呼ぶ場合があるので、
「どう違うの?」と施工課長に
聞いてみたところ。

軒が掛かっているのが濡れ縁、
軒がないのがウッドデッキ
とのこと。
濡れ縁
ウッドデッキ
 
最近は和風とも洋風とも
分けられない家も多く、
濡れ縁も和風住宅に限ったものでは
なくなっています。

また、ウッドデッキは
建物と一体になっていることも多く、
逆に濡れ縁は
後からポンと置くタイプのものが
ホームセンターで売られています。

一方、
確かに濡れ縁は軒下にあるのが通常で、
ウッドデッキは太陽の下に
大きく張り出しているものを
よく見かけます。
 
屋根が掛かったウッドデッキもあるので
軒があるかないかが
絶対的な基準にはなりませんが、
「軒下にある=濡れ縁、
軒がない=ウッドデッキ」というのは
ひとつの見解としては
納得できるのではないでしょうか。



 


濡れ縁もウッドデッキも、
外でありながら家の中のように過ごせる
中間領域として近年人気です。

テーブルやイスを置いて食事をしたり、
本を読んだり、お昼寝したり・・・。

比較的広いスペースで、
アウトドアリビングとして楽しむのが
ウッドデッキの使い方でしょう。

注目度も高いようで、
こちらの記事も人気です。
人気のアウトドアリビング
 
ウッドデッキと比べると、
濡れ縁は軒下にあるがゆえに
比較的スペースが限られることが
多いといえます
(軒の出幅=濡れ縁の幅になるので)。

でも、だからこそ
イスを置こうとか考えることなく
気軽に使えるのが濡れ縁のいいところ。

ちょっと腰掛けて
庭を見ながらおしゃべりなど、
なんの準備もしていなくても
そこに座るだけで
外の心地よさを感じながら
くつろげるのが濡れ縁なんです。
 

じゃあ掃き出し窓でもいいんじゃない?
と思われるかもしれませんが、
掃き出し窓だと窓の幅が
座れるスペースの限界で、
大人が2人座るのはかなり窮屈です。

それに比べて濡れ縁なら
2人以上がゆったりと座れて
お茶などのモノも置く余裕があるので、
掃き出し窓の外に濡れ縁を設けたい
という方が多くいらっしゃるのでしょう。

軒があるおかげで、
雨や風に直接晒されるウッドデッキに比べて
傷みにくいのも特徴です。

表面が傷んできた場合のメンテナンス方法は
ウッドデッキと同じですが
(下記の記事を参照してください)、
軒下にある分、
メンテナンス頻度は少なめで済むことが
多いでしょう(諸条件によります)。

 


下の写真は長久手Studioの濡れ縁です。

すだれをしつらえて、
カキ氷を持って腰掛けたら・・・
我が家にいながら夏祭り気分が楽しめます!
 


そんな日にはぜひ
浴衣も着てみてください。

というわけで、最後に
浴衣の着付けのポイントを
簡単にご紹介します。

当社スタッフが実際に
着付けの先生に着せていただきながら
確認しましたので、
ぜひ参考にしてください。


浴衣の着付けポイント

●裾は長めにすると大人っぽくなります。
ただし動き回る予定ならやや短めに。
 
●腰紐はまっすぐ横に締めましょう。
きつめに締めると着崩れしにくくなります。

●襟は喉のくぼみが見えるくらいの位置で
合わせましょう。
ネックレスなどをしている場合は
見えるようにもう少し開けてOK。

●襟の後ろはやや広めに開ける(抜く)と
色っぽく見えます。

●帯はひと巻きずつしっかり締めます。
最後はきつめに巻いて、
結ぶときには1回目にギュッと縛ると
崩れにくくなります。