暮らし
ドア・建具の調整のしかた
住宅建築のプロが納得できる
家づくりのヒントをお話しするブログ。
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今回は、
新シリーズ!
自分でできる
住まいのメンテナンス講座
第1弾!!!
新シリーズ!
自分でできる
住まいのメンテナンス講座
第1弾!!!
「ドア・建具の調整」です。
古い家では「建てつけが悪い」
ってよく聞きますよね。
ってよく聞きますよね。
ドアや建具がスムーズに
開閉できなかったり、
閉まったときに隙間があったり。
多少の隙間はあきらめていたり、
チカラづくで開閉したり・・・
それほど古くない家でも起こることなので
心当たりがある人も多いはずです。
私たちがお引渡し後に
定期点検に伺ったときに
申しつけられることが多いのも
建具の調整なんですが。
その建具、意外と自分で
直せてしまうかもしれないって
ご存知でしたか?
今日は現場監督が
自分でできる建具調整の方法を
教えちゃいます!
今お住まいの家で役に立つのはもちろん、
これから家づくりを考えている人も
これを知っていると
建具選びに少し役立ったりもしますので、
ぜひご覧ください。
なお、この記事では
戸車や蝶番の調整方法をご紹介しますが、
調整できないタイプの
戸車・蝶番もありますので
あらかじめご了承ください。
これから家を建てられる方は
調整しやすいタイプを選んでおくのが
おすすめです。
建具の選び方については
こちらの記事をご覧ください。
>新築住宅の建具の選び方
目次
1.建てつけが悪くなる理由
2.引き戸の調整
①下に戸車がある場合
3.引き戸の調整
②上に戸車がある場合(吊戸)
4.開き戸の場合
5.スライド蝶番の場合
6.サッシ・網戸の場合
建具本体が歪むことはあまりありません。
建物が完成したときのまま
水平垂直を保つなんてことはありませんから
時間の経過とともに歪んでくるのは
やむを得ないことです。
水平垂直を保つなんてことはありませんから
時間の経過とともに歪んでくるのは
やむを得ないことです。
長年使いこむことによって
建具のレールが歪んだり
金物が緩んだりするのが
ドア・建具が開閉しにくくなる原因です。
建具のレールが歪んだり
金物が緩んだりするのが
ドア・建具が開閉しにくくなる原因です。
まずは下に戸車がある場合の
調整のしかたです。
調整のしかたです。
こちらが戸車です。
まずは戸をはずして、
戸車もはずしましょう。
戸車もはずしましょう。
このタイプは端から
マイナスドライバーの先端を差し込んで、
持ち上げるようにしてはずします。
マイナスドライバーの先端を差し込んで、
持ち上げるようにしてはずします。
はずすとこんな感じ。
で、調整するのははずした戸車の方。
下に戸車がある引き戸では
だんだんとレールがすり減っていくので、
戸の位置を上げる、
すなわち戸車を元の位置より
出してこなくてはいけないケースが
多くなります。
だんだんとレールがすり減っていくので、
戸の位置を上げる、
すなわち戸車を元の位置より
出してこなくてはいけないケースが
多くなります。
この場合、戸車の両端をペンチで曲げて
高さをつけてあげます。
高さをつけてあげます。
左右の端を比べると、
左が曲がっているのがわかりますよね。
左が曲がっているのがわかりますよね。
コレを取り付けると
元の状態より高さが出ます。
元の状態より高さが出ます。
両端を曲げたら、
かなづちでトントン叩いて取り付けます。
かなづちでトントン叩いて取り付けます。
フツー、戸1枚につき
戸車は2つ付いているので
もうひとつも同じようにしてから戻せば
完了です!
戸車は2つ付いているので
もうひとつも同じようにしてから戻せば
完了です!
ところで、
戸車にはいくつか種類があります。
戸車にはいくつか種類があります。
代表的なタイプはこちら。
上でご紹介したのは右端のものですが、
実は戸車にはあらかじめ
調整機能が付いたものがあり、
それが左2つです。
実は戸車にはあらかじめ
調整機能が付いたものがあり、
それが左2つです。
戸車をはずさなくても、
ドライバーでビスをまわすだけで
高さを調整できます。
ドライバーでビスをまわすだけで
高さを調整できます。
調整できるタイプとできないタイプの
お値段の差は500円くらい。
お値段の差は500円くらい。
これから新築する、
建具を考えるという人は
調整できるタイプの戸車にしてもらうと
自分で調整しやすいでしょう。
建具を考えるという人は
調整できるタイプの戸車にしてもらうと
自分で調整しやすいでしょう。
中島工務店でも間仕切りの引き戸は
吊戸が標準です。
吊戸が標準です。
吊戸の場合、調整機能付きの
戸車がついているのが一般的。
今回調整する戸には、
先ほどの戸車を3つ並べた画像の
左端のタイプがついています。
先ほどの戸車を3つ並べた画像の
左端のタイプがついています。
ドライバーを使って調整しましょう。
戸と柱の隙間が
下にいくほど広くなっていたのが、
均一になったのがわかりますね。
下にいくほど広くなっていたのが、
均一になったのがわかりますね。
これでピッタリと
戸を閉めることができます。
戸を閉めることができます。
いま調整したのは柱と戸の隙間ですが、
このタイプの戸車では
戸の左右の位置も調整できます。
左右?前後??
このタイプの戸車では
戸の左右の位置も調整できます。
左右?前後??
こういうことです
ひとつ上の戸車をドライバーで
調整している画像をみると、
ドライバーでまわしている部分の上に
もうひとつまわせるところがありますよね。
調整している画像をみると、
ドライバーでまわしている部分の上に
もうひとつまわせるところがありますよね。
それが左右の調整用です。
吊戸はとても手軽に調整できるので、
ぜひ挑戦してみてください。
コレがなかなか難しくて、
ぜひやってみてくださいとは言えません。
当社のように建具屋さんでつくった
建具の場合はだいたい
上の写真のような蝶番がついていて、
その取付位置を調整することになります。
建具の場合はだいたい
上の写真のような蝶番がついていて、
その取付位置を調整することになります。
が、ちょうどいい位置に持っていくのは
かなり難しく、
お客様がご自分でやるのは
厳しいかもしれません。
かなり難しく、
お客様がご自分でやるのは
厳しいかもしれません。
建材メーカーのドアであれば、
先ほどの引き戸の戸車同様に
あらかじめ調整機能がついた
蝶番が使われているので
手軽に調整できるでしょう。
先ほどの引き戸の戸車同様に
あらかじめ調整機能がついた
蝶番が使われているので
手軽に調整できるでしょう。
これについては、
手づくりの建具は
建材メーカーの建具に敵いませんね・・・
手づくりの建具は
建材メーカーの建具に敵いませんね・・・
こういうやつです
既製品だけでなく、
当社の手づくりの造作家具でも
よく使用しています。
当社の手づくりの造作家具でも
よく使用しています。
スライド蝶番にも調整機能がついていて、
同じようにドライバーでまわして
扉の上下・前後の位置を調整します。
同じようにドライバーでまわして
扉の上下・前後の位置を調整します。
実際にまわしてみると
カンタンに位置が変わりますが、
その分ちょうどいい位置にするのは
結構難しいかもしれません。
カンタンに位置が変わりますが、
その分ちょうどいい位置にするのは
結構難しいかもしれません。
このタイプで注意したいのは、
古くなると型番がない場合があること。
古くなると型番がない場合があること。
よく開閉する扉だと
気づかないうちにビスが抜けて
なくなってしまったり
金物そのものが
ガタガタになってしまうことがあり、
そうなると金物ごと
交換しなくてはいけなくなりますが、
そのときに型番がない可能性があります。
気づかないうちにビスが抜けて
なくなってしまったり
金物そのものが
ガタガタになってしまうことがあり、
そうなると金物ごと
交換しなくてはいけなくなりますが、
そのときに型番がない可能性があります。
また、金物は扉本体に埋め込むように
取り付けられているので
金物交換の際には
扉本体も補修が必要になります。
取り付けられているので
金物交換の際には
扉本体も補修が必要になります。
こういった場合には
扉ごと取り替えるよう
薦められるケースもあるでしょう。
扉ごと取り替えるよう
薦められるケースもあるでしょう。
サッシや網戸は上下の調整だけが
できるようになっていることが多いです。
できるようになっていることが多いです。
こちらの画像の左端がサッシ、
右端が網戸ですが、
どちらにももう見慣れた
ドライバーを差し込む部分がありますよね。
そこをまわすだけで上下の調整ができます。
これはカンタンなので
網戸がガタつくなぁというときには
ぜひやってみてください。
網戸がガタつくなぁというときには
ぜひやってみてください。