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関西

旅に出て死に方が変わった<チベットの旅2>



前回に引き続き
中国チベット自治区への旅の話し(2)。
 
ラサ市は標高約3,650メートルと言いますから
富士山よりも高い位置にある
チベット自治区の首都で
世界で最も高い都市の一つです。

チベットの政治、経済、文化の中心として
豊かな歴史と文化遺産を持っています。

「ラサ」とはチベット語で「神の地」を意味していて、
その名のとおり街中が神聖な雰囲気に包まれています。
 
ここにはチベット仏教の聖域にして
ダライ・ラマの宮殿であったポタラ宮、
巡礼者が引きも切らない
チベット仏教の総本山ジョカン、
若い修行僧たちが丁々発止の掛け声で
禅問答をしているセラ寺、などなど
たくさんの美しくユニークな寺院があります。
 
前回も触れましたが
チベット自治区は入域が厳しく管理されていて、
観光客は現地ホテル+送迎車+ガイドなどを
政府に認可された旅行会社を通して手配し、
日程や名前などを申請しなければいけません。
 
公安や警察の目も光っているので
バスに乗ってぶらぶら町の散策もできませんが、
それでも町の茶店を訪れて
現地の人たちと触れ合ったりしました。


椅子にすわっていても注文を取りにも来ないし
お茶の注文のしかたがわからないで困っていると
近くの人が手招きして厨房に案内してくれました。
 
そこに洗ったコップが伏せていて
それを二つ手渡してくれました。
 
コップ手に歩いていると近くの女性が
それを持って席に着いたら入れてくれるよ
とジェスチャーで教えてくれましたので、
さっそく地元の人に混じって席につくと
おばちゃんが寄ってきて
大きなヤカンからミルクティーを
コップになみなみと注いでくれました。



支払いは?と周りをみると
みんなテーブルにお金を置いてるので
適当にお札をおくと2杯分取っていきました。
 


コップが空になると注文しなくても
注いでくれてお金を取っていくという
システムのようでした。
地元の人しかわからないよね。(笑)
 
でもチベットの人は人懐こくて、
横に座ってきてチベット語で話しかけてきたり
なにか教えてくれたりします。

同じアジア人でも
外国から来てくれたのが嬉しいのでしょうか。(^^)
 


ちなみにチャガモというミルクティー
1杯1元、当時のレートで16円に対して
観光客がいく町中のしゃれたカフェだと
コーヒー一杯が600円もしました。

その差約37倍!(^^;)
 
チベット地域は3,500メートルを超す
高地のため米や野菜が作れず、
主食ははだか麦(大麦)と、
ジャガイモ、トウモロコシなど。
 
殺生禁止のチベット仏教ですが、
生きるためにヤク(牛)だけは食べていいそうです。
 
街に一軒の日本料理?の店に行ってみましたが、
牛丼もトンカツも寿司も刺身も
すべてヤクの肉でした。(笑)
 


ポピュラーな麺料理トゥクパにも
ヤクのお肉入り、
名物チベットバーガーも
中身はとうぜんヤクの肉でした。。
 
野菜が全く入ってないので
レタスとオニオンを挟みたかったです。
 


驚いたのはヨーグルトかけご飯!!
 
ご飯にヨーグルトの酸味+ジャリジャリの砂糖。
未知のハーモニーでした。
 


食べ物はちょっと、、でしたが
街の中はというとここが
富士山の頂上くらい高度が高いところとは
到底思えないような草木や花々が咲き乱れ
歴史と文化を感じる美しいところでした。 
 


感動したのは禅問答合戦の寺「セラ寺」
 
セラとは薔薇という意味のチベット語で
その昔(700年前)薔薇に覆われたこの美しい寺には
7,000人もの僧侶が暮らし、
経典を理解するため問答を繰り返し
お互いに研鑽していたそうだ。 

今でも若い僧たちが数珠を振り上げ、
手足を打ち鳴らして激しい掛け声で
相手の僧に生き方や仏の言葉など意味を問いかける。
 


まさに「問答」という名の合戦場だ。
 
若い僧たちは上に上がるために
高僧と問答の試験があり、
出来が悪いと寺を去らなければならないという。 
 
寺には5,6歳の頃から入ると聞いたが、
今は中国共産党の支配下?で豊かになり(資本主義?)
次第に仏門を志す若者も減っていると聞く。
 


反対に先進国では
行き過ぎた社会にいき詰まり、
宗教やメンタルヘルスやヒーリングといった
精神世界がもてはやされているのにね。
 
<続く>
 
 
 
大阪支店 筒井克佳