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中部

左義長

(雪のない年)

㈱中島工務店の本社があります
岐阜県中津川市加子母は
木と共に生きてきた地域です。
 
正月明け加子母の各地区では
「左義長」が行われます。

左義長とは火祭りの行事で
地方によって呼び名が変わり、
私が生まれ育った長野県では
「どんど焼き」とも呼ばれていました。
 

(少し雪の積もった年)


左義長に先駆けて、
秋には老人クラブの方にご指導をいただき
子供達がワラをより合わせ
縄を作る「縄ない」を行います。

この時に作った縄は
土台の部分を縛るのに使われます。

左義長当日は、子供会が中心となり
正月飾りやお礼などをもらい集め、
田んぼで青竹を立てます。

子供たちは、
「字が上手になりますように」と願いを込めて、
青竹に持ち寄った書初めを吊るします。


(雪の積もった年)

いよいよ点火されると、
パチパチと音を立てて
一気に燃え上がります。

青竹の根本が焼けて倒れた時には、
我先にと子供達が
書初めと一緒に吊るされた風船を
取りに行く光景が賑やかです。



(風船を取り合う子供達)

また無病息災を願って、
この時の火で焼いた物を食べます。

お餅はもちろん各家庭で網を持ち寄り
真冬のバーベキューが始まります。
これもまた楽しみの一つです。
 
少子高齢化やコロナ禍を経て、
地域行事も簡略化される傾向にありますが
子供達が新年の挨拶をして回る機会であり、
我が家の娘たちも地域行事に参加しながら、
地域の方々に育てていただきました。

正月明けに各地区で
左義長の煙が上がる光景、
こうした結びつきは、
いざという時の助け合いにも繋がると思います。

これからも大切にしていきたいものです。
 


本社住宅部 片田純子