今日（8/15）はお盆休みだと言うのに、
関西地方は台風7号の直撃で
暴風雨の荒れた天気です。（＞＜）

 

台風といえば中島工務店に限らず
建設会社は事前に雨風による
最悪の事態を防ぐために
どこも台風養生で大忙しです。

 

 

その台風の時期になると思い出すのは
今から15年ほど前に私が設計で担当した、
明石海峡大橋の麓の舞子公園の中に建つ
コロニアル様式の西洋館「旧武藤邸」です。
 

 

この建物は鐘紡の中興の祖と言われ、
衆議院議員としても活躍した武藤山治が
明治40年に舞子海岸に建てた住宅で、
明石海峡大橋の建設に伴う
道路拡張工事のために
垂水区に一旦移築され、
その後カネボウ(株) の寄贈を受けた
兵庫県により舞子公園に移築しました。

 

 

その移築修復工事は
海に程近い場所に基礎工事から始まり、
僕は建物の実施設計の一員として
現場事務所に一年近く詰めました。

 

なにぶん公園内という事もあり、
限られた電源で工事を進めるため現場優先で
プレハブの事務所には
エアコンをつけることも許されずに
夏は汗ダラダラ、
冬は寒さにガタガタ震えながら
仕事をするという過酷な現場でした。
（今の現場はそんなことはないですよ(笑)）

 

 

9月頃だとは思いますが
台風シーズン到来で
台風養生をするわけですが、
そこは海に面した現場であり、
暴風雨が半端ないということで
僕を含めて現場作業員は全員
泊まり込みの対策でその日を迎えました。

 

みんな雨カッパなど防水上着を着て
作業に当たっていましたが、
夜になってさらに風雨が激しくなり
防水性能など意味なかったかのように
雨が入ってきてとても冷たく寒かったです。
 

 

日付も変わった深夜、
建設現場のすぐ横にある公園の
公衆トイレに用を足しに行くと
電気はついているものの
この時間にも関わらず何やら人？の
気配がするではないですか。

 

おかしいな。
現場員以外に夜は入れないはず、、
と恐る恐る入ってみると。。

 

 

なんとそこにいたのは、、。

 

 

犬や猫などの動物や
ハトやツバメなど鳥たち、
そしてホームレスの人（＾＾；）。

 

 

ホームレスのおっちゃんが
一番僕を見て驚いていましたが(笑)、
みんな自分の命を守るために
コンクリート製の頑丈な一つ屋根の下、
仲良く鳴きもせず
お互いを傷つけることもなく
静かに身を寄せ合って
この台風が過ぎるのを待っていました。

 

その光景を横目に、
僕は何もなかったように用が済んだら
その場を離れてまた現場に向かいましたが、
台風の日になるとあの光景をふと思い出します。

 

あれは寒さで体が冷え切った中でみた
夢マボロシだったのか。。

 

 

今でもなんだか
不思議な体験だと思ってますが、
先ほどゴーゴーと唸るような雨風の中、
住んでるマンションの郵便受けに行こうと
階段室に入ったところ、
つがいの鳩があの日のように雨宿りしてて
バタバタと飛び上がりました。

 

僕はそーっと邪魔しないように
横を通っておりました。