家づくり
ルームツアーを見るときの注意点と
おすすめの活用方法
住宅建築のプロが納得できる
家づくりのヒントをお話しするブログ。
今回のテーマは
「ルームツアーの活用方法」です。
YoutubeやInstagramなどで
大人気のルームツアー。
家づくり検討中の方ならほぼ100%
見たことがあるのではないでしょうか。
おしゃれなインテリアや
使いやすそうな動線には
うっとりしてしまいますが
自分の家を建てるときの参考にするなら
注意点もあります。
結論としては
全体像・サイズ・コストがわからない点に
注意が必要です。
今回はそれらの理由を具体的に解説、
ルームツアーの活用方法を解説します。
もはや家づくりの教科書のひとつともいえる
ルームツアーの見方の参考にしてください。
家づくりのヒントをお話しするブログ。
今回のテーマは
「ルームツアーの活用方法」です。
YoutubeやInstagramなどで
大人気のルームツアー。
家づくり検討中の方ならほぼ100%
見たことがあるのではないでしょうか。
おしゃれなインテリアや
使いやすそうな動線には
うっとりしてしまいますが
自分の家を建てるときの参考にするなら
注意点もあります。
結論としては
全体像・サイズ・コストがわからない点に
注意が必要です。
今回はそれらの理由を具体的に解説、
ルームツアーの活用方法を解説します。
もはや家づくりの教科書のひとつともいえる
ルームツアーの見方の参考にしてください。
この記事でわかること
□ ルームツアーを見るメリット
□ ルームツアーの注意点
□ ルームツアーで見た家を
建てられる会社の探し方
□ ルームツアーの注意点
□ ルームツアーで見た家を
建てられる会社の探し方
目次
ルームツアーのいいところは
なんといっても
たくさんの事例を見られるところ。
住宅会社にも実例見学会はありますが
実際に訪問できる数は限られていますので
全国どころか海外も含めた
いろいろな会社がつくった
いろいろな事例を出かけることなく
見られるのはすばらしいメリットです。
たくさん見るほどに
自分の好みがわかってきます。
特に、インテリア、色違い、動線などで
「こうしたい」という
イメージを固めるのに役立ちますので、
家づくりの初期には
たくさん見るといいと思います。
一方で注意点もあります。
ルームツアーを見るときの注意点は、
ほとんどのルームツアーで
家全体を見せていないという点です。
ほとんどのルームツアーで
家全体を見せていないという点です。
子ども部屋や寝室がどうなっているのか
2階トイレはあるのかないのか。
あるいは外観がまったくなかったり
あっても正面や玄関まわりだけで
裏側や全体像がわからなかったり。
プライバシーの問題や
単純に外観全体を撮影できるほど
距離がとれないといったケースまで
事情は様々で、
LDKや家事動線に沿った
ルームツアーになるのはよく理解できます。
単純に外観全体を撮影できるほど
距離がとれないといったケースまで
事情は様々で、
LDKや家事動線に沿った
ルームツアーになるのはよく理解できます。
ただ、おしゃれな内観の家なのに
外観はイマイチ・・・なんてことは
めずらしくありません。
楽しむだけならいいのですが、
それを参考に自分の家を計画するなら
注意が必要です。
とはいえ、
インテリアのイメージの参考にしたいなら
全体がわからなくてもOKです。
インテリアのイメージの参考にしたいなら
全体がわからなくてもOKです。
最初にもお伝えしたとおり、
インテリアや色遣いについては
おおいに参考にしましょう!
気をつけたいのは
動線や間取りを同じようにしたいとき。
動線や間取りを同じようにしたいとき。
「玄関からキッチンの動線が
気に入ったから同じにしたい」
「LDKとランドリールームを
同じように配置したい」といった場合です。
なぜなら部分的な希望で全体のバランスが
崩れてしまうことがあるからです。
家は全体のバランスで成り立っています。
内部の間取りが外観に影響するのはもちろん
構造や素材、動線、見た目を
すべて同時に考えなくては
よい家にはなりません。
構造や素材、動線、見た目を
すべて同時に考えなくては
よい家にはなりません。
このときにルームツアーで見た事例を
一部だけそのままはめこんでしまうと、
それ以外のところに
不都合が出やすくなります。
例えば「LDKとランドリールームを
事例のとおりに配置したい」という場合
敷地に合わせてはめこむと、
トイレが遠くなってしまったり、
階段の位置がおかしくて
2階とのつながりが悪くなったり。
トイレが遠くなってしまったり、
階段の位置がおかしくて
2階とのつながりが悪くなったり。
ほかにも窓や家具の位置などのバランスが
とれなくなることがあります。
事例と同じ位置に窓をつけたら、
お隣の窓と向き合っていて
カーテンが開けられない・・・
なんてことがあり得るんです。
「そこだけ変更すればいいんじゃ?」
と思われるかもしれませんが、
それも簡単ではありません。
と思われるかもしれませんが、
それも簡単ではありません。
構造的な理由もありますが、
窓の位置を変えるだけで
目指していたイメージと違ってしまう
ということがよくあるからです。
なぜなのか不思議なくらい、
ちょっと変えるだけで
がっかりする仕上がりになってしまうので
おすすめできません。
窓ひとつ変えるだけで
イメージががらりと変わるくらい、
家づくりは全体のバランスが大切だ
ということです。
ルームツアーの中には
サイズがわからないものも多くあります。
サイズがわからないものも多くあります。
部屋そのもののサイズ、
置いてある家具や
住宅設備のサイズがわからないと
実際の家づくりでは
参考にしにくくなってしまいます。
写真や動画では部屋は実際より
大きく映っていることが多いのも
よく理解しておきましょう。
大きく映っていることが多いのも
よく理解しておきましょう。
下の写真を見てください。
当社の住宅展示場・長久手Studioの
リビングですが、
1枚目は×1倍で撮影したもの、
2枚目は同じ位置から
広角で撮影したものです。
写っている範囲が
まったく違うのがわかりますよね。
ソファやテレビ、テーブルが長くなって
部屋全体の奥行も
ずいぶん長くなっています。
見えていなかったダイニングの食器棚も
見えるようになっていますね。
ほぼ正方形の10畳です。
(奥のストーブ設置部分を除く)
一方で、照明のmayuhanaは
2枚目の方が小さく見えます。
こちらも実際の存在感は
1枚目の方が体感に近く、
2枚目のイメージで計画すると
実物を見たときに
大きくて驚くかもしれません。
我が家の計画に活用するなら
実物を体感するのが一番ですが、
ルームツアーの場合は
少なくともサイズが確認できるものを
参考にした方がよいでしょう。
まったく違うのがわかりますよね。
ソファやテレビ、テーブルが長くなって
部屋全体の奥行も
ずいぶん長くなっています。
見えていなかったダイニングの食器棚も
見えるようになっていますね。
2枚目の写真の方が広く見えますが、
ではこのリビングの広さは
どのくらいかというと、
ではこのリビングの広さは
どのくらいかというと、
ほぼ正方形の10畳です。
(奥のストーブ設置部分を除く)
2枚目だと10畳より広く見えませんか?
体感でいうともちろん
1枚目の方が実際の感覚に近いのですが
実際には隣のダイニングキッチンや
ロフト部分とも空間がつながっているため
この写真のどちらとも違う広さを感じます。
1枚目の方が実際の感覚に近いのですが
実際には隣のダイニングキッチンや
ロフト部分とも空間がつながっているため
この写真のどちらとも違う広さを感じます。
一方で、照明のmayuhanaは
2枚目の方が小さく見えます。
こちらも実際の存在感は
1枚目の方が体感に近く、
2枚目のイメージで計画すると
実物を見たときに
大きくて驚くかもしれません。
こちらは写真ですが、動画でも同じです。
住宅の場合、空間のつながりを伝えるため
できるだけ広い範囲が撮れる
広角や超広角を使うことはよくあります。
できるだけ広い範囲が撮れる
広角や超広角を使うことはよくあります。
我が家の計画に活用するなら
実物を体感するのが一番ですが、
ルームツアーの場合は
少なくともサイズが確認できるものを
参考にした方がよいでしょう。
実際に「こうしたい」と言われたときに
一番困るのがコストが合わないケースです。
一番困るのがコストが合わないケースです。
ルームツアーで具体的な金額まで
紹介されていることは少ないですよね。
インテリア小物などは
金額までわかることがありますが、
床材や壁材、窓などはまずわかりません。
私たち専門家ならだいたい
どのくらいの価格のものが使われているか
わかるのですが、
一般の方にはほとんどわからないでしょう。
たまたま好きになった家が
たまたま自分の予算に合っている、
となったらとてもラッキーです。
たまたま自分の予算に合っている、
となったらとてもラッキーです。
が、なかなかそうはいかないので
実際には「コストを抑えて
近い雰囲気にしてください」
となりがちです。
ところが、これがうまくいきません。
先ほどと同じく、
ちょっと変えるだけで
がっかりする仕上がりになってしまいます。
しつこいですが、
家は全体のバランスで成り立っています。
家は全体のバランスで成り立っています。
間取りや動線に加えて、
素材の質感・サイズ・色などが
見た目を左右します。
素材の質感・サイズ・色などが
見た目を左右します。
そして残酷なようですが、
基本的に家は費やしたコストと
仕上がりが比例します。
コストが合わない家を無理に参考にすると
最終的にとても残念な仕上がりになる
場合があるので注意しましょう。
なお、家そのものには
それほどお金をかけずに
インテリアのセンスで
おしゃれに住んでいる事例も
よくあります。
それほどお金をかけずに
インテリアのセンスで
おしゃれに住んでいる事例も
よくあります。
この場合は住宅会社がつくるのは
床・壁・天井までということが多く
再現はしやすいのですが、
あとは住む人のセンスで
勝負することになります。
これはこれで、
できあがった家があまりにもシンプルなので
がっかりされるケースがあります。
いいなと思っている事例が
建築によるものなのか
住む人のセンスによるものなのか、
わかりにくいときは住宅会社に見せて
相談するのをおすすめします。
以上を踏まえると
ルームツアーの活用方法は次の通りです。
1.家全体ではなく
インテリアや色づかいを参考にする
2.間取り・動線はイメージ程度に
敷地に合わせて提案してもらう
3.商品名、サイズが
表記されているものを参考にする
4.使い勝手がわかるとよりよい
4の使い勝手ですが
こちらは住宅会社が公開している
ルームツアーでは
わかりにくいかもしれません。
その住宅のオーナーが公開している
ルームツアーの中には
実際に使用している様子を
アップしているものがあります。
きれいに仕上がった動画だけでなく
実際の使用風景や掃除の様子を
公開しているものは
より参考になるのでおすすめです。
ただしそれも編集されていることは
よーく心得ておいてくださいね。
ルームツアーの活用方法は次の通りです。
1.家全体ではなく
インテリアや色づかいを参考にする
2.間取り・動線はイメージ程度に
敷地に合わせて提案してもらう
3.商品名、サイズが
表記されているものを参考にする
4.使い勝手がわかるとよりよい
4の使い勝手ですが
こちらは住宅会社が公開している
ルームツアーでは
わかりにくいかもしれません。
その住宅のオーナーが公開している
ルームツアーの中には
実際に使用している様子を
アップしているものがあります。
きれいに仕上がった動画だけでなく
実際の使用風景や掃除の様子を
公開しているものは
より参考になるのでおすすめです。
ただしそれも編集されていることは
よーく心得ておいてくださいね。
最後に気に入ったルームツアーのような家を
建てられる会社の探し方をお伝えします。
基本的にはとにかくたくさん見て
自宅近くでイメージに近い家を建てられる
会社を見つけるしかありません。
ちょっと面倒ですが
イメージに合ういろいろなキーワードで
検索していきましょう。
「木の家」など
あまり絞り込まないキーワードだと
たくさんの会社がヒットします。
それらの会社のルームツアーなどを見て
しぼりこんでいきましょう。
具体的に使用しているものから絞り込むと
より近いイメージの家を建てている会社を
見つけやすいでしょう。
たとえば先ほどの写真で取り上げた照明
「mayuhana」で検索すると
mayuhanaを使っている
=mayuhanaが似合う家が表示されるので
より絞り込んで調べやすくなります。
ただ、あまり絞り込み過ぎても
また「近くにない」となってしまうので
ちょっと難しいところではあります。
なお、スマホなどデバイスとアプリの
位置情報をオンにして検索していれば
YoutubeやInstagramなど
プラットフォーム側が近くにある
似たようなルームツアーを
おすすめしてくれます。
プライバシーの問題が気にならないなら
位置情報はオンに、
プラットフォームによる
トラッキングも許可しておくと
好みの住宅会社に当たる
可能性が高くなります。
候補になる住宅会社が見つかったら
見学に行きましょう。
やはりルームツアーで見るのと
実物を体感するのとは全く異なります。
実物を見て気に入ったら
自分が見たルームツアーと予算を伝えて
建てられるか相談しましょう。
率直に予算を伝えるのが大切です。
残念ながら予算が合わない場合、
住宅会社が「その予算ならこんな家」
という現実的な事例を
見せてくれることもあると思います。
その事例を見て気に入ったら、
そのまま進めるとよいでしょう。
実際に住宅会社に相談することで、
予算と建てられる家のイメージが
つかめるはずです。
自分の予算とのバランスで
最大限イメージに合う家を建てられる
会社を再度探してみましょう。
気に入ったルームツアーの家を建てた
会社ならともかく、
ほかの会社が建てる以上、
その会社のセンス次第で
仕上がりが変わってしまいます。
何度も言いますが、
ルームツアーの家をまったく同じように
再現することはできません。
自分の希望に近い家を
いくつか見せてもらって
「ここに任せたい」と
納得してから進めましょう。
設計事務所の多くは
施主が建てたい家より
設計士のセンスを重視します。
「このルームツアーみたいな家」で
設計してもらえることは少なく、
似た雰囲気でも必ず
その設計事務所らしい家になります。
その事務所が建てている家が
自分の好みと合い、
かつその設計士にまるごと
お任せできるなら依頼しましょう。
建てられる会社の探し方をお伝えします。
基本的にはとにかくたくさん見て
自宅近くでイメージに近い家を建てられる
会社を見つけるしかありません。
ちょっと面倒ですが
イメージに合ういろいろなキーワードで
検索していきましょう。
「木の家」など
あまり絞り込まないキーワードだと
たくさんの会社がヒットします。
それらの会社のルームツアーなどを見て
しぼりこんでいきましょう。
具体的に使用しているものから絞り込むと
より近いイメージの家を建てている会社を
見つけやすいでしょう。
たとえば先ほどの写真で取り上げた照明
「mayuhana」で検索すると
mayuhanaを使っている
=mayuhanaが似合う家が表示されるので
より絞り込んで調べやすくなります。
ただ、あまり絞り込み過ぎても
また「近くにない」となってしまうので
ちょっと難しいところではあります。
なお、スマホなどデバイスとアプリの
位置情報をオンにして検索していれば
YoutubeやInstagramなど
プラットフォーム側が近くにある
似たようなルームツアーを
おすすめしてくれます。
プライバシーの問題が気にならないなら
位置情報はオンに、
プラットフォームによる
トラッキングも許可しておくと
好みの住宅会社に当たる
可能性が高くなります。
候補になる住宅会社が見つかったら
見学に行きましょう。
やはりルームツアーで見るのと
実物を体感するのとは全く異なります。
実物を見て気に入ったら
自分が見たルームツアーと予算を伝えて
建てられるか相談しましょう。
ここでコストが合わなかったら
どんなにがんばっても
目指したイメージには仕上がりません。
どんなにがんばっても
目指したイメージには仕上がりません。
率直に予算を伝えるのが大切です。
残念ながら予算が合わない場合、
住宅会社が「その予算ならこんな家」
という現実的な事例を
見せてくれることもあると思います。
その事例を見て気に入ったら、
そのまま進めるとよいでしょう。
難しい場合は、
予算を増やすか建てたい家を見直すか
ということになります。
予算を増やすか建てたい家を見直すか
ということになります。
実際に住宅会社に相談することで、
予算と建てられる家のイメージが
つかめるはずです。
自分の予算とのバランスで
最大限イメージに合う家を建てられる
会社を再度探してみましょう。
いずれにせよ「センスがいい」会社を
見つけるのが重要です。
見つけるのが重要です。
気に入ったルームツアーの家を建てた
会社ならともかく、
ほかの会社が建てる以上、
その会社のセンス次第で
仕上がりが変わってしまいます。
何度も言いますが、
ルームツアーの家をまったく同じように
再現することはできません。
自分の希望に近い家を
いくつか見せてもらって
「ここに任せたい」と
納得してから進めましょう。
ところで
「センスが大事なら設計事務所は?」
と思う人もいますよね。
「センスが大事なら設計事務所は?」
と思う人もいますよね。
設計事務所の多くは
施主が建てたい家より
設計士のセンスを重視します。
「このルームツアーみたいな家」で
設計してもらえることは少なく、
似た雰囲気でも必ず
その設計事務所らしい家になります。
その事務所が建てている家が
自分の好みと合い、
かつその設計士にまるごと
お任せできるなら依頼しましょう。