プロが教える家づくりのヒント HINT

設計

みんなで料理できるキッチンづくりのポイント


 
住宅建築のプロが納得できる
家づくりのヒントをお話しするブログ。
 
今回のテーマは
「みんなで使うキッチン」です。
 
家づくりの中でもキッチンは
「こうしたい」という要望を
たくさんいただく場所のひとつです。

仕事から帰って
とにかく手早く食事の支度をしたい人、
梅干しをつくったりジャムをつくったり
じっくり“食”に向き合いたい人、
子どもたちと一緒に
料理を楽しみたい人・・・。

キッチンは住む人のライフスタイルが
はっきりと現れる場所なので、
いただく要望も様々です。

その中でも今日は
「みんなで料理を楽しみたい」ときに
どんなキッチンをつくればいいのか、
可児モデルハウスLITTLE KASHIMOの
キッチンを例にご紹介したいと思います。

あわせて、
LITTILE KASHIMOのキッチンで
中島工務店の本社がある中津川の名物
栗きんとんを実際につくってみたので、
栗きんとんのレシピもお届けします!



目次


1.かたちと奥行
2.収納
3.ダイニングとの位置関係
4.栗きんとんのつくり方




 


キッチンにも
いろいろなカタチがありますが、
みんなで料理を楽しみたいなら
アイランド型かペニンシュラ型が
おすすめです。

ご覧の通り、
作業台の周りを囲むことができるので!

このとき「手元を隠したい」と
ちょっと高いカウンターをつけたりすると
そちら側からは囲めなくなるので
注意してください。

LITTLE KASHIMOのキッチンは
ペニンシュラ型。

中島工務店で設計・製作した
オリジナルキッチンですが、
市販のキッチンに比べて
奥行が大きいのが特徴です。

一般的なキッチンの奥行は
65~70cmくらいなので、
約30cmほど大きいことになります。

奥行が大きくなった分は
そのまま作業台の大きさになります。
これってみんなで料理するときには
とても大切。

お鍋やボウルなどのツールを置いたり、
たくさんの食器を置いたり・・・
大人数で作業するなら
とっても便利なんです。

キッチンを選ぶときには
どちらかというと幅の方が重視されます。

コンロとシンクの距離や位置関係が
使い勝手に影響するからです。

みんなで使うキッチンといっても
普段は1人か2人で
使うことが多いはずですから、
もちろん幅は重要です。

でもみんなで使う場合は奥行も大事なので
何人くらいでどんな風に使いたいかを
考えてみるといいでしょう。

 

 


LITTLE KASHIMOのキッチンの奥行が
大きくなった分の約30cmは、
実は収納になっています。

こんな感じ。

一人で使うと考えると、
この収納ってビミョーだと思いませんか?

作業するのと反対側に食器が入っていると
出し入れするたびに
行ったり来たりしないといけないので。
 
でも、コレがみんなで使うときには
とっても便利なんです。

作業台の反対側の人が
食器を準備できるので動線が分散し、
「後ろ通りま~す」なんて言いながら
準備しなくてよくなりますから。

普段使いの食器は背面収納に、
パーティー用の食器はダイニング側に
しまっておくと使いやすそうですね。

みんなで使うキッチンを考えるときには
大人数で作業する場合の動線を想定し、
収納も含めて計画するのがおすすめです。

 

 


これは一般的なキッチンでも
いえることですが、
キッチンとダイニングの
位置関係も重要です。

LITTLE KASHIMOでは
キッチンのすぐ前にダイニングがあります。

作業台のダイニング側にいる人が
食器を出して、盛りつけたら
振り返るだけでテーブルに置ける!
すごく使いやすいですね。

こんな位置関係・距離感だと
片づけも捗ります。

みんなで楽しくお食事した後、
さっと片づけができると
気持ちいいものです。

実際の設計の際には、
リビングやほかの水廻りを含めて
限られたスペースをどう活かすか
という検討になると思いますが、
こうした視点からもご検討ください。

 

 


一般的に栗きんとんというと
おせち料理に入っている
甘くて粘り気のあるモノを
イメージすると思いますが、
中島工務店の本社がある中津川では
栗を茶巾絞りのように
絞ったモノを言います。

栗そのものの味を楽しめる
中津川名物の栗きんとんを
つくってみました!

①栗をゆでる
ゆで時間は約1時間。
ゆで汁は真っ黒になります。


②中身を出す
 
今回は包丁で半分に切って
スプーンですくい出しましたが、
皮をむくという方法もあります
(熱いうちにむかなきゃなので
気をつけてくださいね)。


③砂糖を入れてすりつぶす
 
今回は粉砂糖を使用。
この方がしっとりと仕上がるんだそうです。


④ラップにくるんで茶巾絞り
 
キュッと絞ってカタチを整えます。
 

⑤完成!
 
ゆであがりからここまで約30分。
意外と手軽にできちゃいます。

今回は栗と砂糖だけを使った
王道レシピでつくりましたが、
サツマイモや生クリームを入れるなど
家庭によって
いろいろなアレンジがあります。

中島工務店のスタッフも秋になると
栗きんとんをつくる人がたくさんいます。

栗そのものの味を楽しめる
シンプルでおいしいお菓子なので、
ぜひつくってみてください。