木とともに歴史を刻んできた人々の多くが現在も木と密接に関わり、あちらこちらに製材所や加工工場を見ることができる加子母。地域住民が一貫して"木から家まで"の担い手になる、中島工務店の住まいづくりのシステムが、ここに息づいています。加子母の木を知り尽くした職人たちが、今日も全国のお客様へ良質の木材を送り出しています。

加子母の豊かな自然の中で、育まれてきた製材業

人口約3300人ののどかな集落である加子母では、山主・林業・製材業、そして建築業が10数キロの中に点在し、完結しています。総面積の95%を山林が占める加子母にとって、もちろんこれが主力の地場産業です。古くから裏木曽と呼ばれ、全国的に有名な建築用材「東濃ひのき」の郷としても知られている加子母では、国産材の需要が低迷する現在でも17社の製材所が稼働し、お客様のもとへ品質の高い木材をお届けしています。




地元の木を使って建てる工務店と連携

私たちマルワイ製材所の一番の特徴は、既製品を製材して遠方の製品市場へ納品するだけでなく、同じ地域で活動する工務店と直接連携をとって仕事を行うという点にあります。 この地域で昔から行われている特有の建築は、板材や造作材のみならず、構造材までもが仕上げの一部とし、木の美しさやその魅力を至るところで感じられる住まいです。そのため、柱一本、板一枚から吟味し、一棟一棟に対する邸別の対応力が必要不可欠。木を知り尽くした伝統の技と目で、お客様の住まいにふさわしい木材を送り出し、加子母に根付く住まいづくりを守っていきたいと思っております。




顔の見える住まいづくりが与えてくれる喜び

私たちは、製材品を市場に納品するだけの製材所とは違い、中島工務店が主催する「水と緑の勉強会」や「ふれあいまつり」、「木材検査」等に参加して、積極的に加子母へお越しくださるお客様とお会いする機会をもたせていただいています。初めて訪れたお客様が目の前に並ぶ圧倒的な量の木材を目の当たりにして感激してくださったり、すでに家を建てられた方が本物の木の家に住んだ感想を聞かせてくださったり。そんな機会をいただくことで、人と人のつながりを大切にした「顔の見える住まいづくり」の一部となっていることが、私たちにとってかけがえのない楽しみであり、日々の仕事への励みになっています。




加子母の木を加子母の人々が利用することで、環境保全に貢献

地域の山で木を伐採し、その木を地元の製材所で製材する。そして同じ志を持った加子母の工務店が木材を加工し、現場へ直送する。このまったく無駄のない木材の動きは、私たちの地域ではごく当たり前のことですが、日本全体の木造建築産業の中で見ると、稀なケースであるようです。山も守り、山に守られながら生きてきた人々が行うこの素朴で当たり前の取り組みは、輸送コストを抑えることはもちろんのこと、余分な環境負荷を省き、ささやかながら環境保全に貢献していると自負しています。