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I様邸 完成特集その4(最終回)

投稿日/ 2009年9月1日

さてさて、いよいよ第四回(最終回)です。

 

土間吹き抜けの通路を通り、二階への階段を昇ります。

 

階段を昇って二階からの見返りです。

左手、壁付の一本手すり(米ツガ無垢材)は内側がえぐってあり、見た目よりずっと握りやすいんです。階段板は杉の集成材です。正面の手すり壁に見える部分は腰高の本棚になっています。

本棚を見てみましょう。

手すり壁の裏側本棚はこんな感じです。

奥行きは文庫本サイズの可動棚。床が桧のスノコになっていて土間への光を落とす場所でもあります。

 

二階の中心にはフリースペースが広がります。

左手が先ほどの階段のある方向。手すりの先が斜めにチラッと見えてます。

このフリースペースの腰壁部分も本棚にしてあります。こちらは奥行きの大きいA4サイズ収納です。

スペースは吹き抜けになっていまして可動ハシゴでロフト(奥上に見える「踏み天」の場所)へ入ることができます。化粧梁には天井を照らす蛍光灯が付き、こう配天井にバウンス(反射)したあかりがふんわりと落ちてきます。撮影は昼光時に照明を灯けたので夜の雰囲気とは違いますが。

フロアはメイプル無垢材にオイル拭き仕上げです。仕上げ工事のすぐあとで撮影したので色が濃く見えてますがオイルは次第になじんで日が経つにつれ、白っぽくなっていきます。

 天井のプロペラファンは右左どちらにも回転出来、吹き下ろしの風向きと吹き上げの風向きとを季節によってコントロールします。

 

主寝室に移ります。

こちらはベット台を造り付けの「上げ床」にしています。

画角の関係で入りきらないのですが右手が枕元です。

  

その枕元の様子。

二段カウンターが見えます。フォトフレームや目覚まし、ラジオなどが置けますね。

この部屋は当初こう配天井ではなかったのですが上げ床と平天井で広がり感が足りなかったので変更しました。おかげで手持ちのガラス吊り照明が活きてきました。

上げ床にも収納の工夫が・・・。

ご覧のとおり床下収納になっています。

 

主寝室を出てすぐに洗面化粧台があります。

簡単な水回り設備ですが板張りの空間で落ち着きます。化粧台の背面はトイレになっています。最小限の「コの字空間」にはめ込んだ化粧台はフリースペースからは見えない位置です。

次の居室は吹き抜けのある子供室です。

上部の2つの明かり取り窓は上棟後に増設しました。北側居室ですが天井、壁に入る光の量が増えたので想像以上に明るい部屋になりました。窓から取る部屋の明るさは方位よりも青空の見える割合が多いほど有利です。直射日光が弊害となる執務室やアトリエなどは北側配置というセオリーもあります。

 

締めくくり、最後は客間です。

4.5帖のシンプルなタタミ敷き。壁は京壁左官仕上げ。奥の天井は「母屋下がり」のこう配天井になっています。左側は収納と奥行きの浅い「ちょっ床の間」。手前のフリースペースとは3枚片引込みの襖で仕切られているのでフルオープンが可能です。

 

つたない解説でご案内して参りました「I様邸 完成特集」、いかがでしたでしょうか? 

画像もそこそこの質感で塗り壁の素材感、立体空間の空気感が伝わらないのがもどかしいのですが出来ればお近くのモデルハウスや当社の建築中現場で実感していただけたら嬉しいですね。

木と土と石など自然素材のハーモニーは五感で感じるのが一番です。

 

最後になりましたが、住まいに対する思いやお好みはさまざまです。正解はありません。

「居心地がいいね」「ホッとするね」「しっくりくるな」と言っていただけるものが少しでも提供できたなら嬉しい限りです。

ここまで当社で住まい空間を創り上げてきましたが実際に住みこなしていただくのはお施主様です。

生活の道具が入り、人が動き、モノが運ばれて、衣食が行われます。

そこに四季の移ろいを感じ、年数を重ねて木もやがて焼け色になり、家のそこかしこに傷も増え手垢も自然になじんでゆく頃には新築時のこの何もない空間が懐かしく感じられることでしょうか。

 

I様には末長く、気持ちよく住んでいただけることを祈念して「I様邸現場レポート」を終了させていただきます。

中島工務店 東京支店

担当:吉澤でした。