現場リポート現場リポート

<< 愛宕Arkの一覧に戻る >>

手間は美学。

投稿日/ 2010年11月11日

2010年11月5日(金)

毎月第一金曜日は「現場美化大作戦」の日です。住宅建築に係る社員全員で手分けして、各現場の職人さんと協力して現場の清掃に当たります。取り組みを始めて以来約2年、”恒例の”と形容できるぐらいの取り組みになって来たと言えます。

現在、建て方真っ最中の「愛宕Ark」では、大工さん6人と会社員3人で現場清掃です。

最後は作戦完了の証拠として、集合写真。えっ、私?私は朝から別件で出掛けておりまして・・・。

現場美化大作戦も無事完了し、早速建て方工事へ。昨日の続きの屋根工事です。大垂木の上に30mm厚の化粧野地板を打ち付けます。

化粧野地の上に防湿シートを張り、その上に断熱材を施工します。ん?この梯子みたいなのは何?通称「跳ね出し垂木」と言い、屋根の妻先を薄く見せる為の細工です。屋根の懐に仕込み、妻先を上から吊っているような具合です。

防湿シートの上に断熱材の厚みと同じ高さの垂木を取り付け隙間を確保し、垂木の間に断熱材を仕込んで行きます。断熱材がギラギラ光っているのは遮熱用のアルミ箔です。

断熱材の上には野地板を張ります。LITTLE KASHIMOの屋根もこれとほぼ同じ構成でして、「断熱材はどこにあるの?」とよく尋ねられます。天井仕上げになる化粧野地板と屋根下地になる野地板の間にサンドイッチされています。

そしてこちらが「透湿ルーフィング」と言いまして、読んで字のごとく、湿気を通す屋根用防水紙です。

昔の木造家屋では「屋根替え」なる工事があるのは前回の現場リポートでご紹介した通りですが、屋根の寿命を縮める原因の一つが小屋裏の湿気です。湿気が湿性能を有する防水紙の裏側で止まってしまい、そこで結露し、長い間には野地板を腐らせてしまいます。ルーフィングに湿性能があることで、野地板の寿命を延ばすことが出来るわけです。但し、通常のアスファルト系ルーフィングとは違い、非常にデリケートな部材でして、慎重な施工が求められます。

そしてこの屋根には細工がもう一つ。軒先の水切板金です。

ルーフィングが屋根の最終防水ライン、文字通り”水際”(お、ウマイ!自画自賛)でして、瓦の裏・ルーフィングの上に雨が伝う場合が想定されています。雨水は屋根の勾配に沿って軒先に向かって流れますので、その雨水を最後に軒先で切れ易くする部材が”水切”です。

破風も細くシャープな瓦屋根ですが、実はこれだけのメカニズムがあり、そのメカニズムを成り立たせる為に多大な手間が掛かっています。私達にとって”手間は美学”なんです。

中島 大地