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大相撲ダイジェストの代わりに造作ダイジェスト。

投稿日/ 2011年2月21日

2011年2月21日(月)

大相撲春場所中止の影響からか、この上ない脱力感に見舞われている今日この頃。ふと気が付くと前回のリポートから早10日。何とか奮起して久しぶりにリポートさせて頂きます。造作ダイジェスト、まずは和室造作をどうぞ。

愛宕Ark」には2種類の和室があります。まずは和室①。こちらはリビングからの続き間で、和室の作法にとらわれないモダンな和室です。天井全面に節の少ない桧板を張り、真ん中のピットに蛍光灯を仕込み、それを障子で隠す。LITTLE KASHIMOを気に入って下さった建て主さんからのリクエストです。

そして和室②と③は、いわゆる”二間続き”の和室です。竿縁天井と二重廻り子、そして長押(なげし)のある、この地域では定番の和室です。以前リポートした”猿棒”の竿縁がここで再登場です。工場加工も細かければ現場取り付けも細かい。

二間続きの和室の場合、間境の襖の鴨居が下がり襖が動き難くなる状況がよくあります。そこで私達は、鴨居を吊る吊束(つりづか)を小屋裏で調整できる、通称”吊金物”を予め付けておきます。もし鴨居が下がった場合、下から鴨居をジャッキアップするとカチッと鴨居が上がる仕組みです。備えあれば憂いなし。

こちらが和室の天井板です。樹種は杉で”中杢”(なかもく)と言う木目です。私達の地域では標準的な和室の設えです。

竿縁天井で使う天井板は、片側が凹の形状になっていて、次の天井板の凸部分を差して込みます。こういう形状の天井板を、なぜだか分かりませんが”イナゴ天井”と呼びます。イナゴ・・・バッタ・・・グラスホッパー・・・やっぱりなぜだか分かりません。

この和室の最大の特徴は、何と言っても旭製材さん贈呈の長押でしょう。最近では建材品の長押が主流ですが、こちらは無垢の長押です。無垢の長押は取り付けに少々余分に手間が掛かります。フタムラ棟梁が惜しげも無くその技を披露してくれます。

材、技、そしてそれを持ち寄る人達の思いやり。そんな物語が「愛宕Ark」には宿っています。

中島 大地