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「階段」と言う作品。

投稿日/ 2011年2月23日

2011年2月23日(水)

前回に引き続き、今回も「愛宕Ark」造作ダイジェストをお送り致します。今回は「階段掛け」です。

フタムラ棟梁休養中に、(協)東濃ひのきの家造作工場でコマちゃんが加工してくれた階段。2月18日からいよいよ現場取り付け開始。階段を取り付ける作業を「階段掛け」と言います。

まずは柱に掘り込みを。柱が仕上げの一部となる「真壁」では、より一層の注意と手間を要します。

まずは一番複雑で時間の掛かる「回り」の部分から。これだけ造るのに約1日半。

造作工場で加工した階段材も、現場で追加加工します。階段の真っ直ぐな部分に用いる「側桁(がわげた)」が柱に接する部分は、柱と側桁をお互い削り取ります。こうすることで構造の一部である柱の断面欠損を最小限に抑える上、木と木の接点が隙間なく美しく仕上がります。

側桁が取り付くとこんな感じです。

側桁の溝に踏板を差し込み、裏側から三角形の「矢」を打ち込んで締め付けます。そして蹴込板を溝に差し込みます。

いや~本当にきれいで出来ていますね~・・・なんて、実はこれ階段の回りの部分の裏側、つまり見えなくなる部分なんです。見えなくなる部分まで本当に整然と造ってあります。ある意味、大工さんの性格が表れる部分かも知れませんね。お~怖い。

苦節約3日。神経と手間を掛けた作品・・・に見とれる間もなくさ~っと掃除してビシッと養生で隠してしまう。フタムラ棟梁はそんな”チラリズム”を楽しんでいるのかも。

  

「家」と言う作品は、和室や飾り棚、造付け家具と言った小さな「作品」の集合体です。階段も、またそんな作品の一つであり、まさに腕の振るいどころです。設計~工場加工~現場取付けの揺るぎない連携が、素晴らしい作品群を造り出しています。

中島 大地