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細工は流々仕上げをごろうじろ。

投稿日/ 2011年3月17日

2011年3月17日(木)

愛宕Ark」の魅力を一言でお伝えすることは難しいですが、数ある魅力の内の一つとして、造付けの家具があります。

AV棚、ミセスコーナー、洗面脱衣室の収納棚、2階ホールのワークデスク等、数ある造付け家具の最後を飾るのが「キッチン前キャビネット」です。 

一年程前、「愛宕Ark」の建て主さんに当社モデルハウス「LITTLE KASHIMO」をご見学頂きました。そこでキッチンと一体になっているダイニング収納をとても気に入って下さり、「愛宕Ark」でもダイニングとキッチンに跨る造付け収納家具を採用する運びとなりました。

以前当リポートでご紹介したダイニング収納は、(協)東濃ひのきの家造作工場で桧の集成材を加工してもらい、現場で大工さんに造り込んでもらいました。そして今回、そのダイニング収納と一体にすべくキッチン前キャビネットを取付けます。

時間は遡って3月11日、数か月間悩み抜いてやっとフンギリが付いたキャビネットの詳細図を基に加工開始。加工担当は今井数美さん。造作工場の家具職人と言えばこの人です。

キッチン前キャビネットの素材は桧の集成材。明るい色で程良く堅さがあります。1階の床板の桧との統一感も狙ってます。

金物を見せず家具を組むための金物、その名も「カチット」。こんな細工も造作工場ではお手の物です。

土曜日・日曜日を挟んで3月14日、キャビネットの製作が続きます。キャビネットの形が見えて来ました。

3月15日、キャビネットもほぼ完成。そして塗装。塗料は自然塗料の草分け、ドイツの「リボス」社の「カルデットクリア」です。亜麻仁油を原料とした内部用塗料で、素人でも手軽に塗れる優れ物です。

3月17日、いよいよDデイ。数美さんは心配で昨晩寝付きが悪かったとか。早速朝から積み込みです。

9:00am現場到着。待ってましたかの如く、早速4人掛かりで搬入。

いよいよ取付け作業開始。まずはダイニングカウンターとキッチン前キャビネットの天板同士を一体にすべく、ダイニングカウンター側にも加工を。

天板の目違いを防ぐ雇い実と、離れを防ぐ「昭和ボルト」なる金物を仕込みます。

昭和ボルトを見えない部分で引くように天板の裏側に箱彫りを。 

壁や柱に取り合う部分は現場で追加加工。

繊細な作業が済み、いよいよ取り付け。やるとなれば大胆に!

システムキッチン用の給排水配管の配置が気になり現場を見に来た(有)安江設備の安江君。放っておけない性格のようで、取付けに参戦。

12:00pm、取付け完了。ほぼ予定通り。ここに建具を建て込み、それはそれは上質なダイニング+キッチンとなりそうです(加藤みどり風に)。

今回の試みは、工場製作のキャビネットと現場取り付けのカウンターを一体に見せること。時間を費やし綿密に計画を立て、大工さん、工場と検討を重ね、そして今日予定通りに作戦が完了しました。

フタムラ棟梁を始め、(協)東濃ひのきの家と言う兄弟会社の存在、そしてそこで働く気心知れた仲間達。一流の職人に恵まれ、デザインや使い勝手、素材、形状、寸法、納まりに至るまで、全て思いのままに計画し、その通り実現して行く。「愛宕Ark」の建て主さんの代理として、今私は建築人冥利に尽きる家づくりを満喫しています。

中島 大地