現場リポート現場リポート

<< 愛宕Arkの一覧に戻る >>

中島大地の建もの探訪~「愛宕Ark」その3。

投稿日/ 2011年4月15日

2011年4月16日(土)

おはようございます。中島大地です。今日の「建もの探訪」は、前回に引き続き「愛宕Ark」にお邪魔します。今回が最終回。1階の残りと2階を一気に参りましょう。

前回リポートしましたリビングから、洗面脱衣室への途中にあるのが通称「ミセスコーナー」。LDKに”近過ぎず遠過ぎず”の距離感を、暖簾と木格子で表現してみました。前面の壁は掲示板です。チョットしたオープン棚と下部の引き出しがミセスコーナーの使い勝手を更に広げます。そしてミセスコーナーの相向いには1坪のパントリーが。

ミセスコーナーとパントリーを抜けると3帖の洗面脱衣室。洗面化粧台と三面鏡、そして収納棚の全てが造り付け。既製品を並べた時に出来る無駄なスペースや厄介な隙間もなく、3帖と言う広々空間を更に有効に利用しています。洗面化粧台にスッキリ納まった大きなシンクは使い勝手抜群です。壁板は当社のお勧め「高野槇」です。豊かな香りが特徴的な中津川市の木です。

洗面脱衣室の突き当たりの勝手口の外には2坪のサンルームが。この洗濯機との距離感が最高。花粉の多い今のような季節にはモッテコイです。 

そして1.25坪の広い浴室。そのサイズや乾燥暖房換気扇、壁の黒色のタイル、等々、住まい手さんのご要望が満載のユニットバス。INAXの「ラ・バス」です。

今度はLDKの反対側へ。まずはキッチンです。ウッドワンのシステムキッチン「SAシリーズ」。幅2.55m、奥行き70cm。IHヒーター+食器洗い乾燥機は最近ではほぼ標準的ですね。水切り板とまな板がスライドできる「マルチシンク」は使い勝手が広がります。

キッチン横には掲示板。こちらも色々張ることが出来ますね。

キッチンの奥にトイレがあります。更に奥の親夫婦の寝室からの距離感を大切にしました。床と壁のフロアタイル、手洗い器、水栓、等々、トイレにも住まい手さんと私の拘りがギッシリ。

  

その奥には親夫婦の寝室の和室6帖の二間続き。この杉の長押は旭製材の今井強社長の贈呈品。二重廻り子と竿縁天井、ちょっとした飾り棚まで備えた正統派の和室になりました。

東側の掃き出し窓はサッシ2本を引込む事が出来ます。西側の掃き出し窓も開けば東西の風が良く抜けそうです。

さて、リビングに戻りまして、2階への階段です。床材とお揃いの桧の集成材の上質な階段です。段板の先には皆さんお馴染みの「kominiノンスリップ」が。足の裏にその存在感を示す出っ張りが安心感を与えてくれます。 

階段室と言えば、こちらが私小自慢の手摺。特にニックネームはありませんが、ツイツイ触りたくなっちゃう手摺です。

階段を上り切るとそこがホールです。ホールには長いワークデスク、そしてその向こうには木格子の吹抜け手摺。吹抜けと階段室の上部には6帖のロフトが。ここで3人のお子さんがたくさんの友達と遊ぶんでしょうね。

吹抜けの窓からは、ちょうどお隣さんの2件の間を縫って国道41号線まで見通せます。これも計画の内?いいえ、心地良い偶然です。お子さんは国道沿いに咲く桜を見ながら一生懸命お勉強して下さい。

2階の主寝室は10帖。高い天井が床面積以上の広さを感じさせてくれます。左側にはロフトもあり、まさに私が渇望している「男の隠れ場」を造っちゃいました。

北西に位置する主寝室を少しでも明るくするよう東側に高窓を設けました。採光と通風の効果がありそうです。

主寝室の奥には4帖のウォークインクローゼト。天井の高さを利用して上部にも棚を設けました。このWICの更に奥には8帖の小屋裏収納があります。「これでもか!」と言った駄目押しの収納です。

2階には子供室が3部屋。それぞれ6帖+収納。その一つをでご紹介します。無垢材に囲まれすくすくと育って下さいね。

  

「愛宕Ark」を設計するに当たり私が特に意識したのは、まずはやっぱり地域の無垢材をふんだんに使い、ふんだんに見せることです。住まい手さんにはそんな私達の作風にもご共感頂き、私達の提案のほとんどをご快諾頂きました。その結果、モデルハウスとの見紛う大作になったのは言うまでもありません。

間取りに関しては、7人のご家族のお互いの”距離感”を大切にしました。家族の共有空間としてのLDKを中心に、放射状に配置されたそれぞれの空間を、出来るだけ廊下を使わず緩やかに近付け、緩やかに距離を持つ。

もちろん空間を最大限に活用することも心掛けました。階段下を下足室とAVコーナーとして活用したり、2階の小屋裏を積極的に収納にしたり。吹き抜けや主寝室の上部のロフトも空間の有効活用です。

大小様々な収納を適所に配置することも功を奏しました。下足室、パントリー、ウォークインクローゼット、小屋裏収納といった大きな収納と、チョコチョコ物を収納できる階段室の収納やトイレ前の収納。ダイニングの食器棚もその収納力は抜群です。それぞれの場面にそれぞれの収納品があり、そのための小さな収納があります。

これらのほとんどが私の自己満足です。そしてそんな自己満足を住まい手さんと一緒に楽しむことができたのが、私達の仕事の糧です。

こちらが私の最大の自己満足。オープンハウスご来場の皆さんにも褒めてもらって、なんとか辻褄が合いました。

さぁ、明日は待ちに待ったお引き渡しの日です。寂しさもありますが、「愛宕Ark」の出航が楽しみです。 

中島 大地