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ふかし軒理まる家 「第5話 構造材加工」

投稿日/ 2018年5月7日

2018年5月7日(水)

こんにちは。現場監督の丹羽政雄です。去る53日、下呂市御厩野(みまやの)地区で年に一度の春祭りがありました。そこで踊りを奉納する稚児に合わせて、私は笛を演奏しました。笛を吹き始めてすでに18年、スポーツ界ならば大ベテランの域でして、今年も問題なく役を果たしました。逆にここ数年は、笛を吹きながら稚児の踊りを楽しむことができます。子供は地域の宝、健やかに育って欲しいと願う、四十路のおじさんです。

さて、岐阜市で建築中の「ふかし軒理まる家」、通称「ふかし軒の家」では、順調に基礎コンクリートの打設が終わり、しばしの養生期間に入っています。建方工事の始まる5月中旬までに外部の給排水配管を済ませ、その上に外部足場を架け、満を持して建方を迎えます。

一方、加子母にあります()東濃ひのきの家プレカット工場では、いよいよ構造材の加工、いわゆる「きざみ」が始まりました。先日きざみに先立ち「工場工打合せ」がありましたので、私も同席しました。現場監督とCAD担当が打合せる「工務店加工打合せ」を受けて、今度はCAD担当が工場メンバーに加工の詳細を指示するのがこの「工場加工打合せ」です。

プレカット”という和製英語には、全自動の加工機の右から材を投入すると左から出来上がって出てくるようなイメージがあるようですが、中島工務店×()東濃ひのきの家の作品は全く違います。東濃ひのきや長良すぎをはじめとする無垢材をふんだんに使い、構造材も仕上げの一部として表す、いわゆる「化粧材」が多く、きざみにもその分手間を掛けます。プレカットには自由度の高い加工に対応する高度な加工機がありますが、それでも対応しきれない加工には手きざみで対応します。“高度な加工機械も使う手きざみ集団、それが()東濃ひのきの家プレカット工場です。

余談ですが、構造材加工は、まずは化粧材のどの面をどちらの方向に向けて使うかを決める「木配り」という作業から始まります。気遣いを意味する「気配り」という言葉は、この「木配り」が由来だというのがこの業界の通説です。しかし最近の住宅では、構造材は全て仕上げ材で覆い隠し、内装もメーカーが木製に似せて作った模造品を使っている建物が大半です。住まいづくりの形が変わり、それでいい・それがいいという建て主さんがたくさんいます。それでも私達は、昔ながらの木材加工技術を用いながら、日々の暮らしの中で木造住宅をしっかりと味わってもらえる住宅をお勧めしていますし、この度の建て主F様との出会いを改めて嬉しく思います。

さて、先日プレカット工場にお邪魔したところ、ちょうど屋根材を加工していました。「ふかし軒の家」の特徴の一つでもあるのが、この「跳ね出し垂木」です。切妻屋根の端部である破風を細く見せるための細工ですが、これが中々手が込んでいます。仕上がってしまうとこの格子状の細工が見えなくなるのが残念な気もします。

構造材加工を追っ掛けるように、造作材加工が始まります。造作材とは、床板や壁板、それらを取り巻く木質部材のことです。造作材加工は()東濃ひのきの家のもう一つの工場「造作工場」が担当しています。構造材加工に負けず劣らずで、こちらもとても繊細な作業です。次回は()東濃ひのきの家造作工場をリポートしたいと思います。

丹羽 政雄